独立系FP解説 年収の増加を簡単に計算できる厚生年金受給の計算法があった【下町FPブログ】
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年収の増加を簡単に計算できる厚生年金受給の計算法があった
会社員の年金は国民年金部分の基礎部分と厚生年金で基本は成り立っています。国民年金は定額計算が基本ですが、厚生年金の計算は、とても厄介です。
逆算した場合、年金を1万円増額するためには年収の増加はいくら必要になるのでしょうか。お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPが解説します。
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FPブログ解説 年金を増加させる方法の基本
会社員の年金は、国民年金部分と厚生年金部分で基本が成り立っています。いわゆる二階建てとなっています。一階部分の国民年金部分は、基礎年金ととして全ての人が加入しています。
出典 厚生労働省より
老齢基礎年金と言い、現在65歳に達した時点で、年金制度での受給資格が得られ、給付されるものです。一定の受給資格があり、納付期間は、原則10年以上の方が資格の対象です。
いろいろと期間の計算は複雑なのですが、毎月納付した期間が10年、つまり120ヵ月が最低納付期間と覚えておいてください。
納付期間の最大は40年間、つまり480ヵ月となり毎年改定されます。令和3年4月度では、月額65,075円つまり年金としては78万900円となっています。
老齢基礎年金の基本計算
したがって老齢基礎年金は、以下の計算方法から簡単に求めることができます。
年金受給額(年間)=780,900円×保険料納付済み月数÷480ヵ月(40年)
例えば未納期間が20年ある人は、納付月数が240ヵ月(20年)になるので次の通りの計算です。
78万900円×240ヵ月/480ヵ月=39万5,500円(100円未満は四捨五入)
逆に考えると国民年金の満期加入期間(40年間)のうち、加入期間が1年減ってしまうと老齢基礎年金が約2万円(年額)減るという計算です。
したがって年金を増やす方法はキッチリと480ヵ月納付するのが一番良い方法です。もし、納付期間が60歳経過して不足するのであれば、任意加入という制度にて480ヵ月または65歳まで延長できます。
免除期間などの別計算があるものの一般には老齢基礎年金は、この計算式で計算できます。ところが老齢厚生年金は簡単にできません。厚生年金の納付額は収入に応じて変化し、なおかつ納付期間で決定されるからです。
あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。この老齢厚生年金を年1万円増加させるためには、いったいいくらの年収増が必要になるのでしょうか?
下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理したお金のお得情報をお届け発信をしています。
今日のテーマは
老齢厚生年金1万円増加のための収入金額の計算です。
老齢厚生年金の計算はこの方法で算出できる
老齢厚生年金の受給額は、現役時代の給与の金額や働き方などによって決まります。
先程の老齢基礎年金が最大で年78万900円(令和3年度)と決まっていることに対して、老齢厚生年金はそれぞれ人によって金額が異なるのです。
老齢厚生年金の基本計算
老齢厚生年金を65歳で受け取る場合には以下の計算式です。
老齢厚生年金の受給額=報酬比例年金額+経過的加算+加給年金額
これはとても複雑なのですが、受給額の大半は「報酬比例年金額(報酬比例部分)」によって決まり、条件次第で加算がつくとお考えください。
この標準報酬月額は、平均月収と考えてもよいのですが、平成15年4月以後は、この月収に賞与を含めたものに変更となり、平均月収を計算基礎にしています。
したがって、現在の標準報酬額は標準報酬月額と標準賞与額を合計したものとお考えください。
平成15年4月以後に厚生年金の30年間(360ヵ月)加入した人がいるとして、この30年間の賞与を含む年収平均が600万円(月額50万円)だとしたら、報酬比例年金額は次の式で概算計算できるのです。
報酬比例年金額=50万円×5.481/1,000×360ヵ月=約98万7,600円
老齢厚生年金は老後の大切な収入源です。この標準比例報酬が大切なのですが、逆に言えば現役時代に引かれる保険料から将来に受け取る年金の金額の仕組みを理解することはとても大切なことです。
では、年間1万円の老齢厚生年金を増やすためには、いくらの年収を増やす必要があるのか考えてみたいと思います。
この領域をざっくりと理解しておくと老後の安心を高められると思います。
厚生年金を1万円増加できる年収増加額は
と覚えておいてください。
さまざまな年金増加やカバーする方法が実はあった
私たちの年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金が基礎構造として成り立っています。この双方からの受給額が年金と言われるものだからです。
公的年金の中で、老齢厚生年金は年金の過半数以上を占める重要な年金です。年収増加と年金の関係はお分かりいただけたと思います。これで計算の全体像は見えてきました。
そうはいっても、『そう簡単に年収は増えない』との行が聞こえてきそうです。そこでいくつか年金を自助で増やす方法をご紹介したいと思います。
老齢厚生年金を誰でもより多くもらうためにはどうしたらよいかを最後に考えてみたいと思います。会社員の方がだれにでもできる厚生年金増額方法は主に3つあります。
公的年金だけでない年金増額方法
年金不足をカバーする3つの生活スタイルとは【下町FPブログ】
生涯増額の3つの方法
・65歳からの年金受給を1年でも繰り下げる事
年金繰り下げひと月で0.7%増、一年間で8.4%増、5年間で42%増の年金受給額になります。
・より長く働き納付期間を拡大する事
年金保険料の納付期間を増やすと同時に生活できる収入を増やす事です。
・より長く年金を受給する事
せっかくの年金ですから健康に1年でも多く受給できれば、受取総額は増えます。
これとは別ですが、これらの公的な基本年金以外にも年金を増額する方法があります。
それは個人型確定拠出年金iDeCoへの加入です。公的年金の不足に対応する私的年金の仕組みも検討しましょう。
「人生100年時代」を迎えた現在、生涯にわたって受け取り続けられるこれらの公的年金は、みなさんの老後の強い味方です。
自分がどのくらい年金を受給できるのか? いつまで働くことができるのか?どんな老後を過ごしたいのか?などを計算して、老後の試算をしておきましょう。
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独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
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東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
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当事務所は、保険も金融商品も販売しない、コンサルタントのみで開業している数少ない『独立系非販売』のFP事務所です。当所の特徴は、国家資格のFP資格とともに実際の資産運用を行っている現役の投資家でもある点です。
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