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FPブログ解説  近年、日本ではCPIと株価は連動変動しているとよく言われているが実際はどうなのか?  

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この講座のポイント

インフレと株価の連動の関連を理解することが出来ます。

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・物価指数CPIの考え方がザックリ分かります。

 

・インフレ、デフレと株価の関連がケース別理解が出来、じぶん年金づくりに備える事が出来ます。

 

・なぜ株価とCPIが連動していると最近言われているのかの理屈を知ることで、私たちの「じぶん年金づくり」=資産運用に役立てる事が出来ます。

 

 

デフレやインフレのときに、CPIと株価がどう動きやすいかを整理しておくと、経済ニュースがぐっと理解しやすくなります。

 

最近、動画サイトなどではインフレが株価と正連動しており、今後もインフレと株高が続き日経平均7万円になるなどの説も台頭しています。

 

これは正しいようにも聞こえますが、簡単な話ではなさそうです。今回はこの根拠とCPIと株価の留意点について考えてみることにしましょう。

 

株価の前にCPI(総合指数・コア・コアコア)とは一体何か

 
CPI値の発表で株式市場が荒れるのは、多くの投資家が経験的に知っていると思います。CPIとは「Consumer Price Index」の略で、「消費者物価指数」と言います。
 
これは消費者が購入する商品やサービスの価格が前年の同月と比べて上がったか下がったかを表しており、その国の物価の動きを調べるときに使われインフレなのかデフレなのかの傾向を知ることができる指標です。
 
 
なぜそうなるのかと言えば、インフレ指標が「金利」と「景気見通し」の両方に直結しているからです。CPIは、中央銀行が「金利を変動させる」のを判断するときの最重要データのひとつです。


そのため、市場は事前に「今回のCPIはこのく位だではないか?」という予想を織り込んで、企業業績を株価が織り込み変動するのです。
 
CPIには「総合指数」と「コア指数」、そして少しくどい表現ですが「コアコア指数」の3種類があり、最初に発表されるCPI総合指数は調査対象の全品目を含む物価変動指数を指します。
 
この対象品目に中には季節動向で大きく変化する品目もあり、総合指数から値動きが激しい「生鮮食品」を除いたものをコア指数と言います。これにより現実的なインフレ度合いを知ることが出来ます。
 
しかし、本当のインフレ度合いを測るには生鮮食品に加えて外的要因に左右されやすいエネルギーも除くことで物価の実態を見る事が出来ます。それが「コアコア指数」とされるものです。
 
整理すると、コア指数は総合指数よりも厳密な物価上昇を、コアコア指数はコア指数よりもさらに厳密な物価上昇を表す指数となります。
 
各国は毎月一回を原則にCPI値を発表しています。一般にCPIが2%を超え続けているとインフレ状態・景気過熱感が強いとされており、今後の企業業績にも大きな影響を与えるとされています。
 
ではCPIの変動が何故株価に影響するのかについて考えていきましょう。
 
テキストセオリー通りにすべてが進むとは限りませんが、一般にCPIが高く2%を超え続けていると景気過熱と判断されて、中央銀行は景気の過熱を防ぐために金利を引き上げることを検討します。
 
金利が上がると預金の魅力は高まりますが、企業調達金利負担も上昇します。またモノの価格が高まることで消費が落ちて企業業績が悪化することもあります。
 
すると株価はそれを織り込んで先行して下落することが多いのです。CPIの上昇が2%に満たなければ、景気の過熱は起きていないと考えられるため、株式市場に対してマイナスの影響はありません。
 
このように、CPIが上がっても下がっても状況によって景気やひいては株価に影響が出るので注意が必要です。CPIの意味や影響、お判りいただけたところで、今度はインフレとデフレ、株価への影響について深堀りしてみましょう。
 
 

デフレ下の株価はCPIも低迷、金融政策次第で株価は変動

 

先に解説した通り、CPIは消費者物価指数のことで、ざっくり言うと「日常の物やサービスの平均的な値段の変化」を示す指標で、CPIが上昇すればインフレ、下落または伸びなければデフレ傾向と見ることができます。

 

株価とCPIは正の関係で連動しているとされる動画や解説がありますが、正しい部分もあるもののこれ自体は一定の条件の元で機能している話だといえそうです。

 

CPIと株価

 

この資料は第四北越証券の金融トピック記事からの引用ですが、確かに総務省が発表する消費者物価指数(2020年基準、除く生鮮食品コアCPI)と日経平均株価を重ねると、特にバブルが崩壊した1990年代以降は、見事に強い連動性を示していることがわかります。 

 

コアCPI が 1ポイント上昇すると、日経平均株価が2,500円押し上げられるとされ、分析では日銀による物価見通しと緩和的な金融環境が維持されることを前提にすると、2027年度には日経平均株価は最低でも60,000円超~63,000円に到達するともいわれています。

 

この連動性は、株価が主に次の要素で動き、①企業の将来利益の見通し②金利(利下げ利上げのトレンド)③景気全体の強さと投資家の心理を先行して織り込むとされており、その結果としてCPIを通じて株価が連動していると考える方が正解です。

 

また一定の条件として考えられるものに「今はインフレ、デフレなのかという経済状況」に対して、CPIと株価の変動関係が大きく異なるので注意が必要です。

 

CPIと株価の関係でデフレ下の場合では、CPIがほとんど上がらないかマイナスが続くために企業は値上げしにくく、売上や利益が伸びにくくなり、よって賃金も上がりにくく、需要が弱くなりがちです。

 

デフレ下では企業の売上・利益の伸びが期待しにくいため、株価は長期的に伸びにくい傾向となり株価は弱含む傾向が強くなります。

 

中央銀行は景気を支えるために「利下げや低金利政策」を実行しやすく、「利下げ環境」前提が株価に織り込まれると、今度は企業業績への支援となり株価の短期的な上昇要因にもなります。

 

つまり、デフレ・物価の低迷 → 企業の利益が伸びにくい → 株価上値は重くなりやすいが、超低金利政策により株価を支えることもあるということです。日本がこの状況に近いものあでした。

 

インフレ下の株価は金融政策次第で長期的には連動上昇しやすい

 

中央銀行は適度なインフレが「景気の好循環」につながるとし、2%未満の適度なインフレに金利で誘導しようとします。

 

CPIが緩やかにプラスで安定している状態は、企業は値上げもしやすく、名目売上が伸びやくなります。すると賃金も上がりやすく、景気や需要も維持されやすいという景気好循環を作り出すことが出来ます。

 

この場合は、企業の売上・利益の成長期待が高まりやすく、株価にはプラスとなり、中央銀行も金利を引き上げる必要がなく、金融環境は安定し、「穏やかなインフレ+安定したCPI」となり、株価にとって比較的好材料になりやすいのです。

 

但し、今は高インフレの時代に突入する傾向が強く時代の到来です。CPIが急上昇するような高インフレです。

 

原因としてデフレからインフレ転換期に円安・資源高・品薄・人出確保の賃金上昇が同時発生しているのです。

 

すると穏やかなインフレと違った様相の変化が起こります。企業はコスト増(原材料、人件費など)に悩まされ、本来中央銀行はインフレ抑制のために金利を大きく引き上げたいが、金利をインフレ並みに押し上げると莫大な債券利払いが発生しますから上げにくいのが日本なのです。

 

脆弱に育った中小企業の金利負担やダブルインカムで購入した変動住宅ローンの利払い負担も増加しますから政権ダメージにも繋がります。

 

金利上昇は、通貨防衛のメッセージにはなりますが、企業の将来利益の現在価値を押し下げるので、株価にはマイナス要因となります。

 

こういった複雑な相関関係があるのが、CPIと金利調整、日本独自の債券環境や企業環境、終身雇用慣習による従業員の低流動性と中々思い切った利上げすらできないのが日本だといえそうです。

 

まとめ

 

最近よく言われる「インフレと株価の連動」は、「CPIそのものと株価が一緒に動く」という単純なものではなく「CPIが示すインフレが、金融政策と企業業績を通じて株価と結びつきやすくなっている」という意味合いが強いと考えられます。

 

最近よく言われている「インフレによるCPI上昇と株価の連動」は、お金の価値がインフレで毀損し続ける中、債券投資はインフレに勝てず、インフレ下の商品価格転嫁を躊躇しなくなった企業の値上げが常態化し、企業利益の底上げができる時代になったといえるものです。

 

大企業はインフレに負けない5%程度の賃金上昇を実現できる環境が現在整備されつつあり、政府のリフレ政策による給付金や電気・ガス・ガソリン補助は通貨価値をさらに弱め、円安が抑え込みにくくなり、国債利払いも国力低下につながりやすいのは事実です。

 

4/15IMFは「財政モニター」を公開し、エネルギー対策に燃料補助金を投入するひとを避けるべきだと警告しました。

 

つまり経済の原則として「エネルギー価格上昇分」を経済に波及させたうえで対策を講じるべきだと、日本のような安易な価格抑制ではなく、「エネルギー不足は価格上昇であり、そうすれば需要の調整が起こり消費量は減る」のが経済原則だとしています。

 

中長期的にはデフレからの脱却やインフレの定着が、名目成長と企業業績を押し上げ、金融政策も極端に引き締まり過ぎない範囲なら、株価と「同じ方向」に動きやすい状況が続くでしょう。

 

もちろん短期的には予想以上のCPI上昇は、金利上昇を呼びやすく株価の重しになりやすい「CPIの上昇=株安」という逆方向の動きもノイズのように起こると考えられます。

 

しかし、高値と考えられる株価も「時間軸とインフレ水準によって株価が連動する構造」が起こりやすく、暫く続くと考えるのが実態に近いといえそうです。

 

預金や債券ではじぶん年金づくりに勝てない、残念な時代の到来です。

 

デフレマインドが染みついた日本人にとって、このインフレ環境は中々受け入れられないのですが、選択として株式を活用するしか効果的な「資産防衛」と「じぶん年金づくり」ができにくい時代の到来だといえそうです。

 

インフレ対策なら株式が安心といった簡単な話ではないのですが、インフレが続くと、現金の「実質的な価値」は目減りしますのは避けられません。



株式は、企業が値上げしたり生産性を上げたりすることで、売上や利益がインフレとともに増えやすい資産なので、長期的にはインフレ対策として一定の合理性があることだけは理解しておきましょう。

 

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最後に株式投資のセオリーには、3つの不変の金科玉条があります。

 

・長期=売買のタイミングを頻繁に変えないこと

 

・分散=複数の資産や地域に広げること

 

・積立=時間を分散しながら、定額で買い続けること

 

これらを理解したうえで、「インフレ対策として株を持つ」というよりは、「高CPIの時代のインフレを含めた将来の変化に対応するために、資産を分散し、その一部として株を長期保有しよう」と考える方が現実的な考え方と言えるでしょう。

 

現在CPIと株価は結果的に連動していますから、株式投資は合理的な選択肢のひとつといえ、自分年金づくりのツールとして一定条件下では有効機能するでしょう。

 

 

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