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独立系FP解説 欧米の債券に逆イールドが発生中!  市場の見立ては【下町FPブログBlog】

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独立系FP解説 欧米の債券に逆イールドが発生中!  市場の見立ては

 

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独立系FP解説 欧米の債券に逆イールドが発生中!  市場の見立ては【下町FPブログBlog】

 

FPブログ解説  欧米の中央銀行がゼロ金利から利上げモードに転換中

 

日本は2022年の8月現在、日銀の黒田総裁が打ち出したデフレ対策のゼロ金利政策を含む株式やREITの購入も含む金融緩和政策が依然として続いています。

 

本来でしたら欧米のゼロ金利政策の終焉と連動して金利も上げていきたいところです。

 

今金利を上げると弱い景気が腰折れしてしまうリスクのほうが高いのが日本の経済であり、エネルギーや食料品の値上げの中でも緩和継続で、じっと耐えているのが実情です。

 

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そんな中、欧米の金利の動きが少しづつ変化しています。中央銀行は短期的な銀行との金利をコントロールすることで、景気の継続を探る訳ですが、それに連動しやすいのが2年物、10年物の国債・債券です。

 

ところがこの各債券の金利に変化がでてきています。そのひとつが今日のテーマの逆イールドです。今日は資産運用を行う上で、債券だけでなく株式にも大きな影響を与える金利の解説をしてみたいと思います。

 

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あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。金利の変化は、景気のコントロールに繋がりますが、今逆イールドが発生しています。この現象を考えてみましょう。

 

下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理し、お金のお得情報をお届け発信をしています。

 

米国FRBの役割と金利が3%台を目指すわけ

 

現在の米国のゼロ金利は高いインフレの中、コロナ禍での経済停滞を踏まえていたゼロ金利をいち早く解除しました。

 

これを主導しているのが米国FRB(The Federal Reserve Board(米国連邦制度理事会)の略)です。

 

FRBは、日本の日銀と同じであり米国の中央銀行の最高意思決定機関です。連邦準備理事会とも呼ばれており、このFRBが開く金融政策の最高意思決定機関にFOMCがあるのです。

 

FOMCは、米国の金融政策を決定する会合を計画的に行う会合で、7名の理事と地区の連邦準備銀行(FRB)総裁5名で構成されていて、インフレと経済のコントロールを米国の金融政策やFFレートの誘導目標を決定して動かしているのです。

 

FOMCは、会合は年8回の定例会合と、必要に応じて臨時会合が開催されており、年8回の定例会合のうち、4回の会合で参加メンバー(投票権の有無にかかわらず全員)による今後数年間の年末時点での経済成長率・失業率・物価・政策金利水準の見通しが発表される仕組みです。

 

2022年の上限金利の推移は以下のようになっています。おそらくFRBが目指している基準金利は、現段階では3%前後だと考えられ、インフレ率も2%~3%なのでしょう。

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米国のFF金利の推移

 

2021年は通年で0.25%

2022年

1月~2月 0.25%

3月~4月 0.5%

5月          1.0%

6月   1.75%

7月   2.5%

9月       ?

10月      ?

11月      ?

12月      ?

 

FRBは、7月のFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント引き上げ、下限2.25−上限2.50%とすることを決めました。

 

物価指数CPIはまだまだ高く、大幅な利上げ幅は予想通りだったものの、市場では今後のインフレ率は低下しつつあり、FRBはこの先は利上げに慎重になるのではとの思惑から株価も調整後切り返しています。

 

米国の年間インフレ率の推移

 

2019年 1.81

2020年 1.25 コロナ暴落3月発生

2021年 4.69 

2022年 7.68(4月時点)

以降        ???

 

イラスト所得格差を表しお金の大小比較のサラリーマン。

 

ただし、パウエルFRB議長は会見において「インフレ低下に向けて迅速な行動をとる」「経済は底堅く推移」「労働市場は著しく引き締まり、物価はまだ高すぎる」「利上げペースはデータや経済見通し次第」との見解を示しています。

今後の8月から9月に掛けてのインフレ動向次第との発言でしたが、9月の利上げが0.25%の上限3.0%となると読んでいるまたは、0.5ポイントの利上げの上限3.25%になる可能性も高いとみられているのです。

 

もし、インフレ抑制の兆候がより明確になれば、利上げは9月か10月でひとまず終了する可能性もありますし、年内に3.25-3.5%に到達する可能性もあるのが現段階なのです。

 

FRBの役割は米国の経済の健全化ですから過熱した経済下では利上げの冷し水を、停滞する経済ではカンフル剤としての利下げを行います。

 

これらの金利誘導で物価高によるインフレと経済過熱は、22年の後半~23年にかけて一旦減速するとみられています。

 

FRBが実施する金融政策は米国経済を大きく動かしています。米国経済の動向が世界経済に大きく影響を与えることに鑑みると、世界経済を理解するにはFRBについて理解することが不可欠でしょう。

 

一方遅れて欧州ECBも政策金利の上昇に踏み切りました。イギリスではそれより早く利上げを進めています。

 

今回のインフレは、ウクライナ戦争とアフターコロナのダブルパンチですが、インフレを抑えることが優先されています。

 

これらの措置は、景気の下押し圧力が強まることも予測されますが、同様にアフターコロナの景気回復過程に欧州もある中、雇用の増加等から景気腰折れは回避されるのではとも考えられています。 

 

量的緩和政策の米国や欧州での終了は、政策金利の変化に反映されています。この金利と期限の相関関係を表したものがイールドカーブと言われるもので、冒頭申し上げた短期と長期の金利に変動が起こっているのです。

 

イールドカーブが逆転現象になった

 

イールドカーブ(Yield curve)とは、利回り曲線とか金利曲線と呼ばれるもので、金利の推移と期間との相関性を示したグラフを指しています。

 

縦軸に金利(利回り)を横軸を期間(残存年数)を置いて、期間に対応する利回りをグラフにプロットしてゆくことで、それぞれの点をつなぎ合わせて描かれるカーブのことです。

 

このイールドカーブを見ることで、利回りと残存年数の関係を目視することができます。

 

出典 株式マーケットデータより

 

米国のイールドカーブの変化イメージ

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イールドカーブは通常、緩やかな右肩上がりとなるのが一般的なラインです。資金を預けて固定される期間が長いほど高い利回りを求められるからです。

 

普通預金より定期預金の利回りが高い、住宅ローンの連動の変動金利より長期金利が高いのを当たり前のように感じていますが、こういったと理屈で動いています。

 

景気後退のシグナルなのか

 

現在インフレ退治に急速な利上げが行われており、景気を悪化させることを警戒する市場参加者は、米国債のイールドカーブに注目しています。

 

特に米国債2年債と10年債の金利差(スプレッド)に注目されており、このふたつが逆転する、いわゆる逆イールドが発生するとなれば短期的な一定期間の後に景気はピークを付けて、景気後退局面に陥る可能性があるからです。

 

これは過去の経験則からきており、当てはまらないケースもあるものの、警戒感から株価が軟調になったり回復したりを繰り返しているのが現状です。

 

8月13日時点の米国国債利回り

 

2年債  3.24%

5年債  2.96%

10年債  2.83%

30年債  3.11%

 

2年債が5年債の金利を、5年債が10年債の金利を上回っているのです。

 

米国国債の利金と期間の説明

短期ゾーンの金利差が逆転する時は、景気悪化の兆候となるとされており、それを受けて警戒感が高まって市場は揺れているのだと言えます。

 

この現象をシンプルに言うならば、金融市場は「今後2年間は利下げはないが、3年目以降5年以内には利下げがある」と見込んでいることを示しています。

 

教科書的には、短期ゾーンのイールドカーブの逆転が起こると、景気後退期の直前だとも言われており、これから市場はFF金利の上昇、インフレ率の推移、雇用統計などに一喜一憂することになるのでしょう。

 

イールドカーブを利用した投資対策を

 

イールドカーブの逆転現象は、景気後退のシグナルにもなり、金融市場の今後の低迷を示唆しているともいえます。

 

過去の経験では6か月から2年以内に景気後退(リセッション)が起こる可能性が高いのです。そうでなかった時もありました。

 

逆イールドカーブと順イールドカーブ

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イールドカーブの逆転は、2年物国債利回りが10年物国債利回りより高い、または5年物国債利回りが30年物国債利回りより高いこととして定義されています。

 

今後のFRB利上げが景気後退を誘発するのかは、誰にも分からないのです。もし景気後退局面に入れば、FRBはネジを巻き戻す利下げを今回同様に躊躇なく実行するでしょう。

 

現在利回りが過去数年来よりも大幅に上昇しており、債券投資家にとっても高い利回り債券を購入できる短いチャンス期間となりそうな気配があります。ドルをお持ちの方は高い金利の債券に投資されてもよいでしょう。

 

為替の円高に負けない金利を確保して、もし償還期限でより円安に振れていたらニンマリです。そうでなくても利回りで為替損失はカバーできそうですし、運が悪い程の円高でしたら外貨MMFなどを購入して円安を待ちましょう。

 

これが個人投資家の時間を味方にできる最大のメリットです。

 

2022.8.13 既発債金利 SBI証券より

米国国債 3%台に到達中

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米国社債 4%台も散見されています

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これらの逆イールドは、2023年以降には利下げや景気後退局面が起こりそうだと市場が読んでいる証です。

 

株価の調整はその頃に発生する可能性がありますが、その間再度米国株式は高値トライを行う可能性もありそうです。

 

こうして株式と債券、債券ETFのそれぞれの購入タイミングが順張り、逆張りで発生しそうなのが米国投資の現在の環境です。

 

 

下町FPの投資戦略

 

基本はインカムゲインを手厚くする配当重視の投資ポジション構築を推奨しています。いわゆる『ほったらかし』ポジションによる配当金の受取りや再投資による資産拡大です。

 

・利上げピーク前に債券利回りピークですから、ここで公金を固定享受できる高利回りの社債へ投資する。

 

米国国債 高格付け高利回り社債

 

・実質金利が上がり切った付近では、債券ETFを購入して分配金を受け取りながら売却タイミングも伺う。

 

 

高配当 AGG/BND/TLT/

 

・リセッション時の価格調整時点では、株式ETFを買い増して高配当とリターンが期待できる銘柄双方を積立投資を実行。

 

高配当   LQD/PFF  

キャピタル VOO/VTIやVT/QQQ/VIGなど

 

・円高時点では、資金がなければFXなどでドルを押さえる、SBI銀行などで両替をして投資タイミングを待つ。

 

SBIFXなどでの現受け対応 楽天・SBI銀行などでのドル買い ドルの外貨建てMMFで運用

 

投資タイミングを見逃さないようにしつつ、ボラティリティが高く時期が続く覚悟をして資産運用に臨みましょう。

 

いつも言いますが、超長期的に右肩上がりの明るい市場にタイミングを見てお金を預けるのが個人投資家が着実にお金を増やす投資法です。

 

個人投資家は、機関投資家と違い長期的な運用ができるのが最大の強みです。金利上昇局面では債券ETFから生債券の購入、金利頭打ちでは債券ETFの購入をする。

 

株価調整一段落の局面からは、世界株式や米国株式のETFを手当てするなど、投資戦略を練りながら資産形成をじっくり行いましょう。

 

※本ブログは特定の銘柄を推奨するものではあません。資産形成の情報として運用投資は、自己判断でお願いします。

 

 

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国債利回りの逆イールドは、私たちに様々なシグナルを与えてくれます。ある人にとっては投資チャンス、ある人にとっては利益確定チャンスです。TPOでシグナルに見合った金融商品を選択し、資産形成を加速させましょう。

 

 

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