・2018年の一年間で新たに診断されたがんは980,856例
・日本人が一生のうちにがんと診断される確率は(2017年データに基づく)
男性65.5%(2人に1人)
女性50.2%(2人に1人)
・日本人ががんで死亡する確率は(2019年のデータに基づく)
男性26.7%(4人に1人)
女性17.8%(6人に1人)
出典 国立がんセンター統計
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二人に一人は、日本では統計的にがんに罹患するというデータが出ています。この話の盲目的な一人歩きは危険です。
保険も投資もご自身で内容を理解して、情報を持って対応と判断をしましょう。お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPが解説します。
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突然ですが、あなたの身近な方でがんに罹患された方はいまませんか?
30代の頃はいなかったと記憶していますが、60代になると僕の周りにも結構罹患している方が増えました。
その中でも50歳過ぎの方が多くいると感じるものの、30代で罹患して戻らぬ人になった元同僚もいるなど、がんは命にかかわる病気なのは間違いありません。
その日本でのがんの発症状況ですが、国立がんセンターの統計資料を読み解くと、以下のようになっていました。
・2018年の一年間で新たに診断されたがんは980,856例
・日本人が一生のうちにがんと診断される確率は(2017年データに基づく)
男性65.5%(2人に1人)
女性50.2%(2人に1人)
・日本人ががんで死亡する確率は(2019年のデータに基づく)
男性26.7%(4人に1人)
女性17.8%(6人に1人)
出典 国立がんセンター統計
男性・女性などの性別に関わらず、生涯でがんとして診断された人は2人に1人という衝撃的な統計結果があるのです。
実はこの統計結果は有名で、『がん保険』のセールストークやCMプロモーションでよく使われています。何となく聞いたことがある方、ご存じの方もいるのではないかと思います。
この背景には、診断技術の向上もあり、それも影響しているとはいえ「半分の確率でがんになる」といわれると、誰でも不安になるのは無理のない話です。
罹患の部位としては、大腸・胃・肺・乳房・前立腺の順に多く、男性では前立腺・女性では乳房が最上位となっていました。
あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。この統計データからすると、がんは非常に多い病気であり、身近な存在と言えそうです。
それなら対策は『がん保険』となる方も多いのですが、いつも言う通り統計内容とデータを事実と情報として持っていないと思わぬミスリードが起こる可能性があるのが、保険や投資の世界です。
経済合理性の観点からも正しい情報を持ち判断することは大切です。
下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理し、お金のお得情報としてお届け発信をしています。
そこで今日のテーマは
『二人に一人ががんに罹患、保険を考える』です。
保険の話をする前に、どうしてこんなにもがんに罹患される方が多いのでしょうか。
がんの原因は、ウイルスとかでなく自分の体の中で発生するものとされています。人の体は約60兆を超える細胞で構成されているらしく、その細胞は絶えず分裂することによって新しく生まれ変わっています。
見た目で言えば、髪やつめが伸びたり、すり傷のかさぶたが時間とともに治癒したりするのも細胞分裂のおかげです。
この細胞は、遺伝子をもとにコピーされることで起こりますが、何らかの影響で遺伝子が突然変異して、「コピーミス」が発生します。
このコピーミスが「がん」のはじまりとされるのです。その原因の一つがよく聞く『発がん性物質』の摂取も影響するとされています。
では、すぐにがんになるかと言えば、そういう訳でもなく健康な人でさえ1日約5,000個以上のコピーミスが起こっているといわれており、普段はコピーミスで生まれた異常な細胞は、体内の免疫細胞の標的となり、攻撃されて死んでしまうのです。
ところが、中にはこの免疫細胞の攻撃を潜り抜ける細胞がおり、最終的には「がん細胞」になるのです。
その時間は細胞が何年、何十年の歳月をかけて分裂・増殖をくり返し、10~20年かけて最終的に「がん」と言われる状態になるのも多いのです。
つまり多くのがんは、普通はすぐに発症しません。そしてコピーミスですから体のどこにでも発生する厄介者なのです。これががんの正体です、
先ほどの国立がん研究センターの対策情報センターでは、30歳の男性が10年後の40歳までにがんと診断される確率は0.5%だそうです。
さらにこの確率を延長しても20年後の50歳では2%、30年後の60歳でも7%にとどまっているのでした。
あれっ『二人に一人ががんに侵される』のでなかったの?と思われた方、その通りです。60歳までで統計学的にみてがんに侵される確率は、10人に0.7人以下に過ぎないという事実なのです。
では、あの統計はどうなっているのかといえば、現在30歳の人でいえば、男性は50年後の80歳で42%、女性は50年後の80歳から天寿を全うするまでの間に46%と、がんの確定診断がされるのでした。
ここでやっと二人に一人ががんにかかるに近づくのです。ですからそんなに不安になる事はないのです。
そして、厚生労働省のまとめによると、2019年日本人の平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳であり、この段階近くで死亡前にがんとして診断される確率が半分に近づくのです。
がんは時間を掛けて進行しますから、かなりの年齢になってから身近な病気になる、やっと「2人に1人」の確率になるのです、
厚労省
80歳近くの年齢下では、手術も大変となりますし、ほかの病気の要因も多く抱えており、死亡のリスクが高まる世代になってから起こっているというのを知ってくべきです。
保険は、買う時はあまり感じないものの実に高い買い物です。例えば『がん保険』、30歳で契約して80歳でがんと診断されれば、保険料納付期間50年です。
毎月1500円を掛けたとすると合計保険料は80万円です。診断給付金とおよび入院日数に応じた入院給付金を100万円受け取れたとすれば、トントンか多く回収できたこととなります。
でも忘れていませんか?
その確率は最大でも「2人に1人」でしたよね。80歳を過ぎて、がんとして診断されなければ、掛け金はまったくの掛け捨てになってしまうのです。
保険を電卓の世界だけで考えるのなら保険料を掛けず、それを原資にして貯蓄するなり、自分で運用したほうが結果的に有利になる可能性もあるのです。
もし、先進医療が心配なら、その情報を集めておくことも大切です。また医療負担を超軽減する高額療養費制度も含めて知見を高めておきましょう。
僕が日頃コンサルで提唱している『緊急予備資金』60万円の確保が出来る方や、資産をある程度お持ちの方は、万一のガンでかかる治療費や生活費などを家計から工面できると思います。
ならばガン保険自体も必要ないという考え方も出てくるでしょう。現役中のがんリスクが「2人に1人」どころか「10人に1人以下」が実態だからです。
ただし、その保険料をしっかりと資産形成に回し管理できることが条件です。
ただし、がん保険には、がん保険にしかないメリットがもちろんあります。
診断されるだけで大きな診断給付金が貰える、また入院給付金も他の医療保険と違って無制限に給付される、一般の医療保険ではカバーしきれない特有の費用をカバーできる強みががん保険にはあるのです。
そういうFPである僕もかつては子供がお金のかかる高校・大学の時、短期でしたがお守りとして『がん保険』に加入していました。
実は僕の父親ががんで亡くなったのが同じ40代だったからです。経済合理性だけでは判断できないのは事実です。子どもの卒業でその後は経済合理性を選択、継続はしませんでした。
少子化の中で保険大国日本では、第三の保険と言われるがん保険や貯蓄保険として提案を受ける外貨型の保険がドル箱として推奨されることが多いのです。
大事なことは変な欲を出したり、不安感を増幅させずに掛けるコストとえられる利便とを冷静に価値観を含めて比較検討して考えてみる事をお勧めします。
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独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
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