独立系FP解説 『70歳まで就業企業が4社に1社に』高年齢者雇用状況等報告を読み解く【下町FPブログBlog】
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『70歳まで就業企業が4社に1社に拡大』令和3年版「高年齢者雇用状況等報告」を読み解く
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資産形成とは、運用商品を購入することではありません。家計を整えて貯蓄体質を作り、そこからのフローを資産運用に回すといったプロセスを繰り返す。運用の勉強やリスク判断をして投資するのであり商品選択はここからです。
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FPブログ解説 4社に1社が70歳まで働ける企業との調査結果
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https://fp-supports.com/2022/01/01/独立系fp解説 12月度『ほったらかし運用-』34-4万円イ.html
これら売買を伴わないインカムゲインポジションの構築は、保有しているだけで分配金が得られる方法です。
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また、現物不動産は株式や債券とも違う値動きをしますし、現物資産はインフレに強いという側面があり、インカム株式・ドル建て債券・ドル建てETF・現物不動産をコアにした4分散投資は、リターンを確保しながらボラティリティとなる変動幅を抑えることができる運用法だと感じています。
リタイアメントに対応した施策の変更が続いています。少子高齢化社会、長寿社会の到来の中、さまざまな制度改定が行われています。
結論から言えば、安泰型で逃げ切れる人とそうでない人の2極化が進むと予測できる社会に進んでいるといえます。
あなたのお金の心配を解消してマネー・ストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。長寿社会の到来の中、限られた原資を活用しての政策・施策変更が毎年続いています。
考えられる検討ファクターを列挙してみますと少子化による年金収入減少に対応するパート・アルバイトの厚生年金加入枠の拡大、公的年金受給の65歳固定化から75歳まで選択の多様化、健康保険の1割負担から2割・3割現役並み負担への変更。いろいろ見えてきます。
65歳雇用の義務化の拡大としての70歳定年や継続雇用や雇用の多様化とより長く働ける人や老後資金が少ない人でも自助努力で生活できる社会制度の変更が進んでいます。
そんな中、厚労省が毎年6月の敬老の日にミートした調査報告が発表されました。70歳まで現役で雇用されて働き続ける社会が到来するのでしょうか。下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理したお金のお得情報をお届け発信をしています。
75歳まで継続雇用される時代の前ぶれなのか
厚労省は、令和3年「高年齢者雇用状況等報告」(毎年6月1日現在)の集計結果を6/24に取りまとめましたものを発表しました。
国が目指している『人生100年時代』にミートした施策として、令和3年も2021年の高齢者の雇用状況調査を実施、70歳までの高齢者の雇用環境づくりを推進している企業側の調査結果を公表したのです。
現在、国は企業に様々な形で高齢者の雇用継続を推進しています。
結果としてこの5月もiDeCoの加入年齢の引き上げや10月には企業型DCとの併用が実行されて、一定の条件(国皆年金加入)ならば60歳から65歳に延長されました。
この流れの源流には、昭和60年(1985年)に60歳から受給となっていた公的年金の受取年齢の基本が65歳に改定された制度改正もあったと思います。
この年金改革の緩和措置として、65歳に引き上げらて目の前の年金が遠ざかってしまった世代に対して、受給開始年齢を段階的にスムーズに移行しようと設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」制度でした。
この制度により、61歳から受給できる世代の人、62歳から受給できる世代の人、以下階段方式で64歳までと男性・女性、誕生月に応じて受取期間が延長される緩和措置が取られたのでした。
暫定措置最後の64歳代で公的年金の受給年齢可能なグループは、昭和28年4月2日から昭和36年4月1日までの間に生まれた男子の方および昭和33年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた女性となっており、特別支給の老齢厚生年金の受給開始が可能となっていました。
そして男性のグループは、いよいよ64歳1年間受給できる生年月日に対応した64歳の世代が近づき、その後は現在の65歳門金受給が既成事実となるのです。
これで昭和60年の大きな年金改正は完了する運びとなります。
この65歳公的年齢に合わせて、年金の繰り下げ選択65歳なども決まり、受給額も現在の世代の人が、現役世代が60歳雇用から65歳への再雇用・雇用延長などの制度が次々と改定されたのでした。
これは、まずは70歳までは当たり前に働く、75歳までよりゆっくりと雇用されて働く時代の予兆なのでしょうか?
年金は、物価に連動して変化する物価スライドという側面と年金自体の納付できるその時の社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的が調整する仕組みとなっているのです。
下の図にある通り、年金受給額は減り続けています。現在は現役時代の所得代替え率を60%をカバーする程度が実績値です。
将来も年金自体はなくなりませんが、マクロ経済スライドによって40%前後のカバー率に変更となる公算が大きく、その減額をカバーする様々な施策や制度の改定がされているのです。
GPIFの年金運用資金は、155兆円となっており、株式や債券運用を2001年から開始した結果、100兆円の累計収益をあげました。
これらは、将来の支払いに充てられる予定であり、公的年金自体は減額はあっても、なくならないのです。
今回の調査で60歳以降の雇用体制が86%完成していたことを確認
今回の集計結果は、従業員21人以上の企業232,059社からの報告に基づく高齢者雇用環境の整備状況まとめでした。
令和3年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果より
https://www.mhlw.go.jp/content/11703000/000955633.pdf
60歳定年後の状況
まず60歳定年制の状況です。60歳定年設定をしている企業において、過去1年間に定年に到達した者は、369,437人、このうち継続雇用された者は86.8%、継続雇用を希望しない定年退職者は13.0%、継続雇用を希望したが継続雇用されなかった者は0.2%であった。
つまり60歳定年者の86%が雇用されており、雇用を断ったケースは僅か0.3%しかなかったとされています。
現在65歳定年企業の状況
報告企業のうち、定年を65歳とする企業は48,958社(21.1%)で、中小企業では21.7%、大企業では13.7%に推移していました。
70歳までの高年齢者就業確保措置の実施状況
報告した全企業において、70歳までの高年齢者就業確保措置(以下「就業確保措置」を実施済みの企業は59,377社(25.6%)で、中小企業では26.2%、大企業では17.8%となっていた。
継続雇用や定年延長などを導入し、希望者に70歳まで就業機会を確保している企業は全体の25.6%、4社に1社まで拡大した。
継続雇用の機会確保が企業の努力義務となった改正高年齢者雇用安定法施行後、多くの企業が延長雇用の体制づくりをしていたといえるでしょう。
中小企業においても人手不足をカバーできる雇用継続や指す雇用が進んでいることが明確化したといえます。
まとめ 企業の雇用延長と自身のリタイア設定は別です
高年齢常用労働者の状況は、既成事実化が進行している感じです。
今回報告した企業の常用労働者数は、約3,380万人もあり、そのうち60歳以上の常用労働者数は約447万人と全体の13.2%を占めてましたが、今後ますますこの比率や人数が拡大してゆくと思われます。
現在、国は65歳までの高年齢者雇用確保措置で、定年年齢を65歳未満としている事業主に、「65歳まで定年年齢を引き上げ」「希望者全員を対象とする、65歳までの継続雇用制度を導入」「定年制の廃止」のいずれかの措置の実施を義務付けており、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めています。
つまり、国や企業にとっては待ったなしの状況です。
今回ニュースでは、『70歳まで就業企業4社に1社へ』と報じられました。
この改正高年齢者雇用安定法では、企業の規模に関わらず、社員ごとの特性や必要性を踏まえて、70歳まで働ける機会を持てるように会社が多様な選択肢を揃えて、その選択肢を制度化することを努力義務にしています。
現在は努力義務レベルですが、会社の環境や職種、置かれた状況により、継続雇用制度を設ける目的が異なってくる可能性が今後はでてくるでしょう。
一方この視点には別の側面が欠如しています。
つまり雇用契約は、相互の意思確認がベースとなっており、それぞれの健康状況や資産形成、個々人の事情によって自身でリタイアのタイミングは決められることを忘れてはいけません。
リタイアへの備えは、継続して働く選択肢として法律が求めているものの、NISAやiDeCo、DCによる非課税運用や投資運用による資産の盤石化による自身でリタイアを決めれる選択肢もあり、雇用契約に頼った一本足でなく、運用資産形成の充実というもうひとつの選択肢も40代からでも作られて遅くはないといえるでしょう。
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独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
保険や金融商品を販売しない顧客中心のコンサルで、様々なサービスを提供中。
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