独立系FP解説 知って損なし、外貨の為替交換手数料に注意【下町FPブログBlog】
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知って損なし、外貨の為替交換手数料に注意
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私たちが外貨を利用するシーンは限られています。一番は海外旅行の時に現地通貨を事前に調達する時だと思います。
海外でのちょっとした買い物をするために、あるいは現地での交通費やチップの支払いと現地通貨が使われます。その為には外貨に何処かで両替をします。
こんにちは、あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。
今日は外貨両替のレートの話です。
海外旅行以外で外貨が必要になるシーンはふたつに大きく分けられます。一つは預金、そう外貨による預金です。
ほとんどの銀行で外貨預金の取り扱いをしています。メリットとしては預入金利が日本に比べて高い通貨が多い事でしょう。もちろん為替リスクと引き換えです。
二つ目は投資の領域です。外国国債・外国株式・外国ファンドなどに投資をするのには、その国の通貨が必要になるからです。
そんなタイミングで必要となる外貨ですが、私たちは両替と言う手段で外貨と交換しています。
両替には様々な手数料が掛かっているのをご存じでしたか? 両替する場所によってレートや手数料が大きく違うのです。
今回は、この両替に関わる手数料について考えてみましょう。
特に今回は交換レートを中心に考えてゆきたいと思います。下町FPライトメルマガは、簡単なワンポイントお金のお得情報を中心に発信しています。
FPブログ解説 外貨交換の注意すべき点は為替手数料だった
TTSとTTBとTTM、TT3兄弟のようなものです?? これは、為替レートの兄弟です。
この3つの意味や違いとか、各々の関係性とかが為替の手数料に大きく影響をするのです。
例えば、円をドルなどの外貨に交換するという事は、持っている円通貨を売ってドル外貨を買う、つまり・・・交換するという事です。
一方、ドルを円に交換するという事は、持っているドル外貨を売って円という通貨を買う事になります。交換には常に両替行為が伴います。
空港両替所や銀行窓口には、今日の両替レートが掲示されています。これが為替レートがくせ者なのです。
そこには手持ち通貨からの両替をするレートが記載されています。よくよく見ると場合によってはTTSやTTBといった為替レートを目にすることもあると思います。
また、TTMという為替レートを目にする場合もあります。これは何なのでしょうか?
外貨を買う時にはTTS、外貨を売る時にはTTBの為替レートが適用されるのですが、TTSとTTBとTTMの意味とその違い、外国為替の手数料についてこれから説明します。
TTSとTTBとTTMの関係について、米ドルを例にして考えると次のようになります。
基準となるTTMが1ドル=100円としています。外貨に両替する時には、円を売って(Sell)ドルを買うレートTTSレートを使います。
ここでは101円です。例えば家族で海外旅行で買い物をするのに1000ドル現金を持って行くとしますと、TTSが101円ですから、10万1千円支払って両替交換をします。
ドル1000ドルを調達するのには・・・・
1,000ドル×101円=101,000円必要となります。
では、この表の真ん中にある市場レートTTMはどんな時に使われるのでしょうか、TT3グループの関係について次に考えてみましょう。
TT3兄弟、グループの相互関係とは
もう一度、上の表を見て下さい。
TTMとは、Telegraphic Transfer Middle (rate)を略したものです。対顧客電信仲値と言って、金融機関が顧客と外貨の売買を行う時の基準となる為替レートの事です。
これは、外国為替市場の為替レートを踏まえて毎日変動しながら決定されています。
実は外国為替市場と言いましたが、実際の市場はありません。外国為替取引はインターネットを通じて世界で24時間取引が行われています。
株式市場のように実際の市場もあり、時間を決めて取引がされているわけではありません。時間帯に中心となって取引を行う地域が存在するエリア(国)のことを指しているだけです。
TTMは、金融機関が毎朝午前9時55分頃の為替レートを参考に決定されているのです。これは統一のものではなく、金融機関によって差が生じることもあります。
ただし、この仲値を設定してから為替レートが1円以上の変動があった場合などは、改めて仲値が定められる仕組みです。
なぜ銀行はこんな仲値をわざわざ使うのでしょう?それは、実際の為替レートが、市場の動きに合わせて刻一刻と変動しているからです。
銀行などの金融機関にとって、刻一刻と変動してしまうレートは取扱いが難しい為、1日固定の仲値レートを定めているのです。
TTBやTTSは、このTTMのレートに独自の手数料を加減したレートになります。繰り返しになりますが、TTSは持っている円を外貨に替える為替レート、つまり外貨を買う時の為替レートです。
TTSはTelegraphic Transfer Selling (rate)の略で、対顧客電信売レートのことです。これは銀行などの金融機関側から見ると、顧客に外貨を売る(Sell)場合の為替レートになります。
このTTSはTTM(仲値)が基準となり、何円かの手数料が上乗せされて決定されます。仲値に対して割高な価格で外貨を売ることで、知らないまま手数料を徴収する仕掛けなのです。
例えば、ドルのTTMが1ドル=100円だった場合には、1円の手数料が上乗せされ、私たちの交換レートは1ドル=101円となると言ったような仕組みです。
為替市場でドルが買えればTTM(仲値)の100円を払えば買えるはずが、1円が上乗せされて101円を支払っているのです。手数料は通貨によって異なります。マイナーな通貨は5円やそれ以上、上乗せされています。
同様にTTBも同じ仕組みで動いています。TTBは、持っている外貨を円に替える為替レートになります。
TTBはTelegraphic Transfer Buying (rate)の略で、金融機関側から見ると、顧客から外貨を買う(Buy)時の為替レートになります。
TTBも同様です。ドルのTTMが1ドル=100円だった時に、1円の手数料が差し引かれて1ドル=99円で両替となります。1円が手数料として差し引かれて99円しか貰えないのです。
たかが1円と思うでしょうが、TTMが1ドル100円の時、1万ドルを両替するとTTSとして101円が適用され101万円掛かります。
手数料は1万円にもなります。逆に1万ドルを円に両替するとTTSは99円です。受取は99万円です。
これらの手数料は銀行・空港の両替店、国内宅配サービス、現地空港、現地ホテルと両替手数料込みのレートは皆異なります。
外貨の売買には知らずに手数料がかかっている
外貨を買ったり売ったりする時に別建てで手数料を徴収されている訳ではないので、両替はレート通りで無料だと思ってしまいがちです。
しかし実は、手数料がしっかりかかっています。
一日に同じ金融機関で円でドルに交換した後ドルを円に交換すると倍の額の為替手数料を支払っている事になります。
もちろん店舗を構えて為替業務を銀行や金融機関が人件費を掛け、設備を準備し行うものですから、ボランティアにはなりません。
知らないうちに大きな手数料を払っているのです。でも、この点を意識しないと手数料がいくら位なのかすら意識しづらいのです。
しかしこの手数料はいくらですと別建てで請求されるものではありません。手数料は、為替レートに含まれているので、別途為替手数料を徴収されることがなく気付かないのです。
買いと売りの為替レートに差をつけて、手数料として徴収している事とコストを忘れないようにしましょう。
☞ポイント
手数料はレートに含まれており、金融機関によってまちまち、気づかず高い手数料を支払っている事があるので注意。
- TT3兄弟が基本となって為替レートは成り立っている事を知り、交換レートをよく見ましょう。(TTM/TTS/TTB)
- 今回はレートと手数料の話でしたが、両替窓口のお得な方法としてFX(外国為替証拠金取引)の活用や一部の銀行では非常に低い手数料の銀行や現地カード決済などもあります。
- たかが1円ですが、金額が大きくなると大きな手数料にもなります。金額の大きな両替の時は気を使うとお得です。
- マイナー通貨は海外で使い切らないで日本で円に戻すと、恐ろしいくらいの手数料が掛かりますので注意、使い切るか現地両替で。
まとめ
- TTSとは円を外貨に交換する時の為替レート、TTBは外貨を円に交換する時の為替レートで、TTMはTTSやTTBを決める際の基準となる為替レートです。
- TTSとTTBの為替レートには差がありますが、TTSとTTBの差は銀行などの金融機関が得る為替手数料です。
特に資産運用などで外貨を両替する時などは、大きな手数料が知らずに発生しています。
例えば外国国債や外国株式等の運用、海外預金などそんな時はFPに相談することで、お得な運用や経費削減が出来ることもあります。
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★このFPブログ講座を書いてる人★
独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
保険や金融商品を販売しない顧客中心のコンサルで、様々なサービスを提供中。
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