独立系FP解説 コロナ後も含めてテレワークで東京一極集中は終るのか?【下町FPブログ】コラム
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コロナ後も含めてテレワークで東京一極集中は終わるのか?
コロナ第3波とも言われる全国でのまん延ともいえる状況が、日々報道されています。そして、このコロナ禍の状況下、東京都の人口が減りだしたとマスコミが伝えています。それは事実なのでしょうか?
その関連では、よくテレワークの話が出てきます。リモートワークの普及で通勤について疑問が沸いたいという話です。
今まで、通勤ラッシュに揉まれて”痛勤”していたのが、コロナ禍の中で会社に行く回数が減り、通勤や東京通いに疑問が沸いたというものです。
子供も地方暮らしで自然が豊富だとか、地元の野菜を分けてもらっているとか取材に対応していました。
いったい実態はどうなっているのでしょう。本当にマスコミの言う通りなのでしょうか?
あるテレビでは、田舎暮らしに変されたご家族や会社の本社が四国に移転した上場企業の話が出ていました。
確かにそのニーズや傾向はあるのでしょうが、1400万人といわれる東京都の人口にどの位インパクトを与えているのでしょう。
その辺を知ることによって将来の生活設計やお金の運用先の再検討も必要になるかもしれません。
あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。コロナ禍やリモートワークによる大都市一極集中は、終わったのでしょうか。
この辺を知ることで投資の将来が見えてくるかもしれません。
下町FPメルマガ講座のコラムは、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理して、お金のお得情報をお届け発信をしています。
世界の大都市、東京の一極集中は終わってしまったのか
人口減少、歴史的転換点とも言われています。それは、1956年の調査開始以来、6月単月として初めて前月比で人口が減少。5月に到達した人口1400万人の大台を割り込んだというニュースから始まりました。
この傾向はいまだに継続しており、9月現在の人口推計も1398万1782人との事で、8月から1万1939人減ったそうです。
コロナ第二波とも言われた7月から8月にかけて、新型コロナウイルスの感染者が再び増えたため、リスクを避けて都外に転出した人や、帰国した外国人が増えた可能性が指摘されています。
みずほ総研では、「インターネットを駆使して離れた場所で働く『リモートワーク』が本格化して都外に転出する人が増えたほか、閉店した飲食店関係者らが都外に移った例も多くある」と分析しています。
また、外国人についても「東日本大震災時も起こったが、日本で暮らし続ける必要がないため、有事が起こると母国に帰国する人が増える」とも説明しています。
VS
そして11月、都内の11月時点での人口も前月比0.05%減の1396万人だとする推計結果を東京都が発表しました。
前月比では、4カ月連続で減少しており、中でも23区内での減少が目立ち、新型コロナウイルスの感染拡大で都心部を離れる動きが続いているとも分析しています。
テレビでは秩父や東北に家族ごと移動した方のインタビューが溢れました。今は地方で働いているとかリモートで働いている等の家族の姿が映し出されていました。
確かに、東京都の人口全体では、連続した人口流出が続いています。統計データでどう読むのかが重要なのですが、この傾向は今後も続くのでしょうか?
リモートや田舎暮らしがマスコミの言う通り最大の要因なのでしょうか?
この二つをより深く考察していきたいと思います。
FPブログ解説 問題は流失でなく流入だった
東京一極集中にも弊害はたくさんあります。交通渋滞、保育所不足、介護施設不足、通勤時の電車の混雑、家賃の高さ、物価水準の高さ等、人口過密の弊害は数多くあります。
ただし、東京には大企業がたくさん集積しており、政治・経済・文化の発信基地としての経済的メリットが多くあるのも事実です。
このトレンドは変わるのでしょうか? 僕は変わらないと思っています。安易なマスコミのニュースに乗って転居しても将来も含めて不便が待っているだけだと思うからです。
また、土地もそうです。都心部の駅近5分以内のマンションなどは東京では買った以上の価格となっています。これらの優位性は経済理論から成り立っています。
リモートワークがどんなに増えてもこの職住接近のニーズやトレンドは変わらないと考えています。リモートがいくら進んでも限界があり、通勤日数の減少だけでは解決しないでしょう。
実は東京は大学に伴う若年層や就職や文化発信基地としてのニーズが強い街です。
本来の東京の人口自体は、巣鴨地蔵通りに見られる相当の高齢者層が実態として存在している中で就業・進学・イノベーション流入超過人口が、東京を活性化させているのです。
イノベーションと利便はなかなか捨てられない
元々東京の特徴としては、単身世帯が最も多く、通勤時間を短くしたいという強いニーズを持っています。就業機会も多く、近隣県からも多くの昼だけの都民も生み出しています。
職場近くには大型のショッピングモールや繁華街もたくさんあり、電車も3分間隔、タクシーもバスも需要に対応しています。郊外や地方に引っ越せば、仕事も遊びも交遊も不便になるだけです。
一度都心ライフを経験すると戻れなくなる方が多いのは事実で、東京自体は”地方から都民化”した人々で溢れ支えられています。毎年一定の人口流出を定量的に生み出す構造になっています。
ライフスタイルが充実している中で、地方や郊外に引っ越すのはベストプランではないと考えるのは、自然の成り行きと言えるのではないでしょうか。
ニュースに惑わされて、引っ越したのはいいものの、コロナ収束後は東京への猛ラッシュや通勤地獄に悩まされたり、自然と過疎だけの地で、寂しい世捨て人のような生活をすることにもなりかねません。
世界の都市ランキング2019でTOKYOは3位に
東京は、世界にも類を見ないこの多様性の街です。人々の興味を東京は喚起し続けますし、人が集まる構造が出来上がっていると感じます。
今はコロナ禍で、文化的な発信や活動が停止し、大学も入学はしているものの通学しない状況が続きました。
早晩には、この状況は解決します。止まない雨はないのです。
地方でしたら物価は安く、地価も安いと思われます。よって家賃も安くなりますから、金銭的な支出の削減は可能になります。
ただし、収入の確保や新たに住宅などを買った場合は、逃げられなくなる中で買い手すらつかない状況もあり得ます。資産価値という点では、資産の実質目減りは避けられません。
確かに都心で暮らすのは、コストが掛かります。しかし、イノベーションの刺激と利便性は、コストとの比較比例関係があります。
磁石のような求心力があったものが、磁場が喪失してしまい人が集まらなくなっている一時的な現象が、今ではないかと僕は推察するものです。
トレンドは変わっていません。磁力は復活しますから、拙速な田舎暮らしには注意が必要だと思っているのです。
☞今日のポイント
・コロナ禍というショッキングな歴史的な中、郊外生活というトレンドが発生しているのは事実
・人口が毎年60万人以上減少、2050年9500万人化も将来の重要ファクター
・テレワーク・リモート・本社移転も東京の魅力は世界的にも変わらない街として存在する
・早計な郊外移転や田舎暮らしは、マスコミのステレオタイプのメッセージ、動くと資産形成力のダウンリスクを負う恐れがある
★このFPブログ講座を書いてる人★
独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
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