新NISA戦略39 新NISA戦略 債券に投資できないNISAは欠陥設計?対策はコレだ! 【独立系FPブログ講座】
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新NISA戦略、債券に投資できないNISAは欠陥設計?対策はコレだ!
40代からでも金融資産5,000万円をつくることができます。少子高齢化社会でも安心できる老後資金確保や人生の目的資金づくりもステップを踏むことで実現できます。
2024年に少額投資非課税制度NISAが変わります。一般NISAとつみたてNISAが統合された『新統合NISA』に生まれ変わり、これは追い風です。
資産形成は早く始めたほうが圧倒的に有利ですから、時間を味方にする大きなチャンスだといえます。お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPがシリーズで解説します。
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FPブログ解説 債券投資がNISAにないのは欠陥設計か
年間400万円のインカムゲインを受け取る独立系非販売のFPが、さまざまな運用の常識とされている投資方法やリスクを斬り、本当に安定的なFIRE=経済的自立を確立させるFPブログ講座シリーズが好評の後に終了しました。
新してシリーズがスタート、テーマは、『40代からの金融資産形成5,000万円 新統合NISA』シリーズです。今回は第39回目のお届けです。
『経済的自由の実現!! 年間400万円超えインカムゲイン獲得』2021年運用を総括
新統合NISAでは「つみたてNISA」枠と「成長投資NISA」枠のふたつを運用する中で、自身の資産状況や年齢、ライフイベント、リスクレベルに照らしてカスタマイズながら長期の運用が基本です。
投資の主力は投資信託となり、その正体は株式投資と同等のリスクになります。リスクを取ることで最悪は大きな資金が毀損することや個別株式ならば上場廃止等、思わぬ経営上のリスクに直面することもあります。
大きな利益には大きなリスクがあるとされ、このブログ講座でもお伝えしてきました
株式の発行体は企業ですから、その発行した株式は上場していれば市場でいつでも売買をすることができます。また投資家は、市場で株式を買うことで間接的に企業に出資をして、その企業が生み出した利益から配当金などや価格成長を受け取れます。
多くの投資家が欲しいと思う株式は、市場の相対取引では、より高く売却することもできます。株式の価格は需給で成立しますから、企業の経営状況もあれば景気動向や市場ニュース、市場ショックなどで日々価格は変動を繰り返しています。
NISA投資家の多くは長期運用が基本で、年間最大でも360万円の投資枠を継続できれば、5年間で1,800万円の最大投資額に到達できるでしょう。
一方つみたて投資のみで1,800万円を投資できるのは最大でも15年間掛かり、それぞれの資金事情と運用プランで投資期間はカスタマイズすることもできます。
下の表は、新統合NISAで最短で最大化できる運用を目指して時の早見表です。最短で運用の最大化を目指すのでしたら、つみたて枠を5年間で投資額600万円、成長投資枠を5年間で1,200万円にて最大運用元本の1,800万円に到達できます。
しかし、最短で投資上限になる5年間では、市場のトレンドでマイナスが発生したりトレンドが継続したりすれば、5年後の評価額は思ったほど成長していない、あるいは減少しているかもしれません。
それは5年という期間は、あまりにも投資期間が短いからで、その間たとえば累積評価で15%下落すれば、あっという間に-270万円の含み損、評価額は1,530万円になってしまいます。
何のために早く満額に向けて無理をして投資をしたのか、分からなくなってしまう。後悔してしまう人も多いかと思います。雑誌などで最低でも4%の成長が見込めると考えて投資したのが、裏目にでたと考える人もいるでしょう。
確かに200万円近く増えて、2,000万円になっていることを期待しての投資だったものがそうはいかない事も多くあり、これは中短期ではよくあることですが、失った240万円はとても大きく感じるものです。
もし、この痛みが非常に大きく感じるのでしたらば、余裕資金が少ないか投資資金が大きすぎたのか、投資スピードに問題があったのかもしれません。成長リスクが裏目にでて、その痛みが大きすぎるのです。
資産形成には株式が一番とマネー雑誌の記事を読み過ぎた弊害かもしれません
資産形成の原理原則は、『右肩上がりの明るい市場の資産に投資をしてリターンを得る』ことです。実はこの方法は、株式や投資信託による株式市場での資金運用だけではありません。
今日はNISA投資も重要ですが、資産を守りながら成長を狙う債券投資について解説します。お金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援するFP事務所トータルサポート、下町FPの横谷です。
下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理し、お金のお得情報をお届け発信をしています。
NISA投資リスクを緩和するには債券投資という選択肢がある
多くの人にとっては、あまり馴染みがないと思いますが、世界の金融機関や生命保険会社は、債券投資を積極的に活用しています。それは元本確保型の投資で確実に利益を得たいからです。
債券とは借金の証文みたいなもので、基本的に約束した期間お金を借りて、利金を支払うものです。クラウドファンディングのソーシャルレンディングにも似ています。また株式と違い、約束された確定利回りが魅力です。
債券は、お金を借りたい国や企業が発行する借用書のようなものです。国が発行すれば国債、会社が発行すれば社債と呼び、国や地方公共団体、企業などが発行体となり、投資家からお金を借りる仕組みです。購入する投資家は、発行体の信用度を計って投資をします。
投資家は、あらかじめ決められた期間にお金を提供する代わりに、半年に1回とか元々割り引かれた価格で債券を購入することができ、決められた満期まで運用されて償還されます。
債券は新発債という新規債券と既発債という市場で流通する中古のようなものがあり、あまり宣伝していませんが、証券会社で売買して購入することができます。
満期まで保有すれば元本が返済、割引債ならば割引前の債券の額面の金額を受け取ることができます。また人気の高い米国債などは、私たち日本人は多くの場合、中古の既発債を購入する形になります。
発行体の債券金利は、市場での長期国債の最新レートが基準となり、発行体のリスクに応じた利回りになることが多く、発行体自体も安定性を客観的に測るための格付けを取得しているケースがほとんどです。
債券金利は、発行体の格付け・金利動向・運用期間などを勘案して利回りが決定されます
既発債の表面金利は発行時の金利ですが、発行金利が現行より低ければ少ない資金で多くの額面の債券を購入できて、現行金利のほうが低ければ購入時に発行額より多くの資金で債券を購入するという最新金利に合わせた実質金利への調整が行われます。
新統合NISAには運用の利益が非課税になるメリットがありますが、債券の良い点は発行利率や実質利回りが決定しており、破たんさえしなければ元本保証だという事です。
残念ですが、この生の債券はNISAの対象外です
株式投資と違う特性を活用することで、NISAも含めた株式リスクを緩和できる安定的な効果があります。資産形成にはNISAは有効ですが、それ以外の資産形成の手段も持ちたいものです。
米国国債が4%台の今、リスクフリーの投資チャンスなのか
ここでは長期の安定性を鑑みて国債と一部の社債についてのみ投資対象とします。国債には日本国債、先進国国債、新興国債とありますが、新興国債券は、金利が高くてもカントリーリスクも高く、投資不適格に近く株式投資同様に近づかないほうが良策です。
国債の代表格といえば米国国債です。最も安心安全な投資先だとされています。あるいは投資適格のドル建て社債(例えばアップル社・スターバックス社・コカ・コーラ社・本田・トヨタ・三菱FG・三井FG・オリックス・トヨタ・・)などの格付けの高い社債も既発債で流通しており金利も魅力的です。
米国発行債券は、経済が最も強い国とされるドル通貨の発行債であり、長期的な将来の更なるドル高・円安を期待するならば、ドル建て債券が狙い目になります。
2022~2023年末に掛けては、30年歳の長期金利も5%近くに上がっており、米国債券への関心が高くなっている中では、投資タイミングの到来だといえます。
米国債券の環境変化
2023年の今、米国の金利は高いインフレと経済の回復が進行して過熱気味であり、コロナ禍の緊急対策だったゼロ金利ベースを早急に切り上げての金利正常化に動いています。もしかしたら金利がオーバーシュートしている可能性もあります。
金利高では株価の軟調になると決まっており、米国の株式投資は金利利下げ前後から切り返すとされていますが、この景気が高い時にしかできない高金利の米国国債を購入できるチャンスになっています。
米国のインフレ率は、まだ金利を上げても高止まりしており、経済を冷やす意味でも急速に米国中央銀行のFRBはFF金利を上昇させていて、正常な経済への誘導を行っています。
米国国債 10年債の金利推移 2-7月
米国国債 30年債の10年間の推移 2012-2022
現在、債券の中で世界一安全と言われている米国債券の金利(既発債も含む)は、十数年ぶりに4%を上回っており、投資チャンスだといえる状況です。
NISAだけでなく債券も持つという選択指が今。投資環境で選べる時代になっています
2024年の第一四半期までは、経済を睨みながらの高金利の維持が続きそうです。2年物、10年物、長期債券とも4%台であり、債券を購入すれば株式投資のようなリスクを取らずとも4%の資産運用ができます。これは債券の買い場の到来だともいえます。
より高い利回りを求めるのでしたら投資先として、米国債よりドル建ての社債という選択肢もあります。たとえばこんな格付けの高い有名企業の既発債が今はより高い金利で購入することができます。
現在は中期でも4%利回りの社債も多く散見される状況であり、ドル通貨建ての社債ですが、破たんさえなければ確実な金利が約束されています。
ドル建ての運用が心配な方は、ドルで満期償還されても円安到来を待ったり、償還されたドルを使って米国株式などへ再投資ができる人は、さらに運用の成功確率が高くなるでしょう。
たとえばNISA株式投資で運用資産を20年間にわたる複利で4%回すことには確実性はありませんが、債券投資にはやり方次第で確実な利回りを確保できます。メリット・デメリットを比較して債券投資を資産に組み込むことを検討されてはいかがでしょうか。
債券投資が金融機関からお薦め勧誘されない理由
金融機関で債券があまり推奨されない理由
債券投資は、株式や投資信託のような資産の急成長などは、ドル建ての投資適格債券では狙えません。また、金融機関でも債券型の投資信託への紹介・斡旋はあっても、債券自体を勧められるのはレアなケースになります。
それは何故でしょうか?
それは、債券は利回りが確定した投資であり、購入後の売買はほとんど伴いません。つまり買ったらそれっきりで、金融機関の手数料収入が入らない商品だからです。
金融機関には購入時の手数料しか入りませんから、積極的にあまり売りたがりません。これが債券の投資信託でしたら、日々保有している限り信託報酬手数料も入りますし、買い増し時の販売手数料も期待できるのとは、金融機関からすれば大きな違いです。
リスクを取り過ぎない投資のチャンスは短い
債券メインの投資家からすれば、株式投資には大きなリスクを伴い、毎日ハラハラドキドキすることになるのに対して、債券は買ったら終りの投資ですからリスクを取り過ぎだと感じているでしょう。
またご存じの方も多いですが、株式と債券の両方を持つと資産クラスが異なることで分散効果が効いて、リスクが緩和されるのは、多くの人が聞いたことがあると思います。
債券をNISAへのプラスツールに使わない手はありません
ただし、4%の投資適格の社債が買えるタイミングは、限られています
一番良いタイミングは円高の高金利なのですが、そんなタイミングはめったに訪れません。円安の今でも、高利回りの時の債券をご自身のアセットに加えるのは、資産形成を安定させる効果がでると考えられます。
外国債券は多くの証券会社で販売していますが、個人的にはSBI証券が在庫が豊富だと感じています。私のコンサルを受けた人が、楽天証券やマネックス証券をお持ちでしたが、残念ながら選択できるほど在庫がなかったと嘆いていました。
NISA運用には残念ですが生の債券投資が含まれていません。これは政府の金融資産倍増計画の欠陥だと断言できます。国民ファーストというよりは金融機関を中心に審議会が運営された結果の弊害だともいえます。
次回は今回少し触れましたが、債券と株式の両方を持つことによるリスク低減効果とNISAでの運用について解説します。
NISAも含めて危険な誤った資産運用の情報がネットなどに氾濫しています。資産運用は成功者の模倣や人気商品を購入しただけでは成功しにくいのが資産運用の世界です。そんな時はファイナンシャルプランナーに相談ください。急がば回れ、あなただけのお金のホームドクターが最適なアドバイスと分析で「お金のモヤモヤ」を解消します。
★このFPブログ講座を書いてる人★
独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
保険や金融商品を販売しない顧客中心のコンサルで、様々なサービスを提供中。
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当事務所は、保険も金融商品も販売しない、コンサルタントのみで開業している数少ない『独立系非販売』のFP事務所です。当所の特徴は、国家資格のFP資格とともに実際の資産運用を行っている現役の投資家でもある点です。
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