独立系FP解説 年末ラストチャンス NISA使い残しはありませんか? 【下町FPブログ】
新着FPブログ講座
年末ラストチャンス NISA使い残しはありませんか?
NISAは、株式、投資信託、ETFなどの配当や売却時の譲渡益が非課税になる国の制度ですが、一定のルールがあります。そのルールを上手に使えば投資効率が飛躍的に高まるのですが、つい見逃していませんか?
独立系FP&非販売のFPが解説します。
*******************************
ファイナンシャルプランナーjp専門家登録
FPブログ 年末NISA枠の使い残しについて
少額投資非課税制度とは
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
出典 金融庁ホームぺージより
年末になると運用や節税で気になることが多くあります。たとえば年末調整による税金還付や『ふるさと納税』です。やるとやらないのでは還付金や返礼品で家族の受けが違いますよね。
それから、運用の世界でいえば、ポジションのお化粧直しがあります。今年売却益がでている場合に損失となっている銘柄を処分したり、新たに買い直したりしてのポジションの整理です。益がでているものと損失部分を合算することで、売却益の納税が少なったりします。これらは、損益通算といいます。
そして今日のテーマにもなるNISAの話です。ご存じの方も多いかと思いますが、NISAには3つのタイプに分類されています。単にNISAと呼ばれているのは、一般NISAを指していて2014年にスタートしました、少額からの投資を行う方のための非課税制度です。
当時はNISAと呼ばれていましたが、2016年にジュニアNISAが登場して区別するために一般NISAと呼ばれるようになったのです。ジュニアNISAとは、未成年者を対象とした少額投資非課税制度です。
そして2018年からは、つみたてNISAがスタートしました。比較的新しい制度で。運用のセオリーである長期・積立て・分散を主軸に金融庁が選定したそれに相応しい金融商品のみを厳選した運用制度です。
あなたのお金の心配を解消してマネー・ストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。このNISAの中で一括でも投資できるのが唯一、一般NISAです。
NISAのモデルは英国にあり、ISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)という運用をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称が実はついています。
その中でも積立期間なしに年間枠で随時投資が出来るのが一般NISAの特徴です。この一般NISAの年間運用枠は120万円ですが、既に口座を開設されている方もこれから開設される方も11月中盤のこのタイミングでしたらまだ全額投資が間に合うのをご存じでしたか。
せっかくの運用可能枠ですら、来年スタートより今スタートのほうが倍額の運用ができるのです。下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理したお金のお得情報をお届け発信をしています。
使い勝手の良いいつでも投資できるのが一般NISAでの運用
上のNISAの3つの表を見ていただくと分かりますが、これらの中でつみたて購入をしなくてもよい制度は、一般NISAのみです。一般NISAは、1月~12月の期間中に120万円のNISA口座枠での株式・投資信託・ETFなどの購入ができます。
一般NISAには、いくつかの決め事と呼べるルールがあります。
よくあるNISAの質問
・一年間に口座設定できるNISAは一金融機関のみです。
・一般NISAとつみたてNISA口座を同一年内に開設することはできません。
・NISAの非課税をもっと知りたい
非課税は2種類あり、売却益と配当利益が非課税になります。
ちなみにNISA口座を開設して、一度でも取引した場合、別の金融機関に変更したい場合は、1年ごとに可能であり、その年の10月1日以降に手続きができますをす。そして翌年9月30日までに来年の口座を決めることで変更は可能です。
年間口座枠の120万円の注意点は
そして肝心のNISAの購入額ですが、例えば今年は100万円分の株式をNISAで買ったとします。あと20万円が残ってしまいました。
しかしこの20万円は来年の120万円に加算することはできません。
今年120万円全ての枠まで株式を購入して、途中で大きく値上がりした銘柄を20万円分売却をして、15万円の収益が出たとします。するとまず収益の15万円には課税されることはなく受け取れます。
しかし、口座には100万円のポジションが残りますが、年内にあと追加でNISA口座で20万円の追加購入が出来るでしょうか。
追加の購入は、できません。
口座残高ではなく、購入金額の120万円がNISAの枠となります。
そしてこれからが、今日のテーマとなる話の部分です。もし、あなたが資産運用をして効率よく投資をしたいのでしたら、11月の段階でNISA口座を開設して非課税枠での投資をすることが可能です。
年内新規口座開設後の取引に間に合います。
もしくは、既にNISA口座を開設されているのに全く取引をしていないのでしたら、年内の取引をすることで非課税口座にて取引をすることができます。
あるいは今年NISA口座で取引はしたものの、例えば取引高が50万円の方は、まだ枠として70万円が残っているのです。これを年内に使い切ることで最大限の非課税口座取引が可能になるなどのメリットがあり、取引状況の確認をされることをお勧めします。
この3つが年末に向けてのNISA使い残しでの留意点です。
新規証券会社口座開設とNISA運用は同時にできる事態になっています
資産運用を決意されて来年から証券口座開設してNISA取引をしようとお考えの方、11月でも証券口座を開設して同時にNISAも開設することができますから、来年120万円を狙うよりも今年120万円と来年120万円の合計240万円の枠を使ったほうが投資効率が高まります。
証券口座開設はインターネット証券でしたら、すぐ申請をして身分証明やマイナンバーを登録すれば可能です。しかし、NISA口座の管理を実は税務署が行っているので少し時間が掛かります。
税務署では、NISA口座の開設申込を受けると、金融機関における事務処理とともに税務署では他の金融機関でNISA口座を開設していないことの確認(二重口座でないことの確認)が行われるのです。
昔はもっと時間が掛かりました。申請がなされた後に口座が開設されていたため、数年前までは申込から取引開始まで2~3週間程度の期間を要していたようです。しかし現在は、税務署における二重口座でない確認を待たずにNISA口座を開設、取引を開始することが出来るようになりました。
ただし事後的には、二重口座でないことの確認が行われますので、もし仮に二重口座であった場合には、金融機関は、NISA口座で買付け済みの商品を一般口座(課税口座)に移管されてしまいます。
NISA口座での取引は、年内受渡し分まで有効です。この年内とは、年末の大発会がおこなわれる日となり、2021年の予定としては、12月30日がその日に該当します。投資信託の場合は、銘柄や休場日の関係で最終受渡し日が相違しますので、留意が必要です。
2024年2階建てNISAまでに累積運用残高を高めよう
一般NISAの税制優遇期間は、5年間です。今年120万円枠を使ったNISA口座の銘柄は、2025年まで最大非課税の運用ができます。今年の枠は今年のうちに使う事で、非課税運用額の累積投資額を効率的に増やすことができます。
毎年120万円の非課税運用で5年間最大600万円の運用ができる制度ですから、有効に使いましょう。それとこの制度は、2024年に大きく改訂される予定があります。
今までは1階建ての120万円となっていましたが、2階建ての制度に変更になることが決まりました。今、決まっている範囲では、口座開設可能期間が2028年までは5年間延長された部分です。
新制度では、1階部分はつみたてNISAと同様の、金融庁指定の銘柄より選択して投資信託を積立投資をすることになります。この1階部分の年間投資上限額は、20万円です。
2階部分は、今まで通りの上場株式・投資信託・ETF等が投資対象となり、年間の投資上限額は18万円減額されての102万円です。今わかっていね範囲では、原則として2階の非課税枠を利用するためには1階での積立投資を行うという条件を満たす必要があります。
2024年までには詳細が見えてくるでしょうから、その時の正式発表を待ちたいと思います。NISAは短い期間を経て、少しずつ変わってきています。特に一般NISAは、長期・積立て・分散というよりは少額という120万円を株式の個別銘柄にて運用ができるという仕組みです。
一般NISA合計で600万円の非課税運用には、『金持ち優遇』の声もあるのは事実です。そんな声を受けての改訂が今回は計画されています。今後は、つみたてNISAに一本化される可能性も否定できません。
ですから。この2021年の運用枠を使い切れていない方や使っていない方で資産運用を考えている方は、年内枠を有効に使ってみる事を検討されてみてはいかがでしょうか。
FPへのご連絡、お待ち申し上げております。
★このFPブログ講座を書いてる人★
独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
保険や金融商品を販売しない顧客中心のコンサルで、様々なサービスを提供中。
まずはFPに聞いてみたいという方はここから (クリックで画面移動します)
より具体的な相談に特化して聞いてみたい方 特におすすめ
個別に顔を見て資料なども含めたWEB面談をしたいという方に最適。(1h)
全国どこからでもリモート可能です。(最も指名が多く人気です(初回のみ最大1.5h))
オールインワンの基本パック(個別WEB面談+ライフプラン+提案書)FPコンサルの王道
FP事務所トータルサポートからご挨拶
数あるファイナンシャルプランナー事務所から当事務所への訪問ありがとうございます。トータルサポート代表の横谷です。
当事務所は、保険も金融商品も販売しない、コンサルタントのみで開業している数少ない『独立系非販売』のFP事務所です。当所の特徴は、国家資格のFP資格とともに実際の資産運用を行っている現役の投資家でもある点です。
人生の3大資金といわれる『教育資金』『住宅資金』『老後資金』などの資産形成やFIREと言われる早期リタイアの為の資産形成などの運用対策や貯蓄対策を中心にして活動しています。
- 資産形成に挑戦したい方
- 資産運用を始めたい、やられている方
- FIREやリタイアメントを考えている方
そんな方には最適なファイナンシャルプランナーです。
自身もFIREと言われる経済的自立とともに資産運用を行っており、現在いろいろな運用先から年間400万円を超える配当・分配金などのインカム収入を得ています、その経験やノウハウもコンサルティングで活用しています。
FP事務所ナビゲーション
詳しくは下の各メニューをクリックしていただき、いろいろご確認ください。
代表プロフィール
FP事務所トータルサポートの特徴
早期リタイアFIRE実現サポートの検証
資産形成・資産運用
お金の健康診断ライフプラン作成
ライフプランシュミレーター比較
FP相談のいろいろな事例
コンサル後の相談者様の声
FPコンサルの料金体系
お問い合わせについて
FP監修本『最新版 お金の教科書』
プライバシーポリシー/個人情報保護
お金の基本の学習が出来ます。
ご連絡、お待ちしています。
閲覧ありがとうございました。最後にFPランクキング投票に参加ください。
関連記事
- いよいよ確定申告準備、失敗!! 国保料の思わぬ増加が!? 株式の確定申告には注意が必要な理由【FP事務所トータルサポートブログ講座】
- 日米株式同時下落、負のサイクルは8月連鎖の危険、手出し無用の静観で耐えるべきなのか【FP事務所トータルサポート】
- 独立系FP解説 軟調J-REITのNAV倍率が1を割り込んでいる、これは買い時だといえるのか【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 2月13日はニーサの日 2024年新・NISA戦略で資産形成を目指す【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 2023年のNISA枠(一般120万円)使い切り報告【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 投資元年、まずは1,000万円金融資産形成をマラソン・駅伝方式で【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 お待たせ! 11月MY INDEXサイト、世界株式分析を公開【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説コラム ついに日銀が利上げ決断 ?シナリオなき市場の激震【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 決定!! 新たなNISA制度 資産形成の救世主となるか【下町FPブログBlog】
- 独立系FP解説 中間層の給与が頭打ちの理由と日本の停滞【下町FPブログ】FPコラム