独立系FP解説 ネット一括査定の大きな勘違い 引越し・車・不動産【下町FPブログ】
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ネット一括査定の大きな勘違い 引越し・車・不動産
お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPが解説します。
最近、一括査定サイトや比較サイトって、よくネット検索すると上位に引っ掛かりませんか?。何かを行う時に、納得がいくサービスを納得いく価格で受けるには、複数の会社に見積もりしてもらうことが大切です。
何故なら、そのニーズに対してあなたが考えている料金やサービスと価格が合致しているかの検証が出来る可能性があるからです。
ネットだけでなく、水道設備工事などもTVのCMでも見積もり無料!! とか必ず3社以上見積もり当社も入れてくださいなんて派手なCMも見受けられます。相見積もり アイミツとも言います。
例えば「引っ越し一括見積サイト」を考えてみましょう。その時期の空き状況、運ぶ量、距離、建物の立地配置、それぞれの業者の得意分野などによって見積もりの料金が異なってきます。
一番良いのは、複数の業者に現地訪問をしてもらって、荷物や配置、希望などをヒアリングして、質問して進めていければ納得できる引っ越し業者の選定が出来るでしょう。
ただし、これは大変な労力と時間が掛かります。そんな時に便利なのが、インターネットの一括見積もりサイトです。
自分の希望条件を入力して、一気に複数の業者にその情報をメールをすることで、見積もりが出てきます。無料ですし、料金のおおよその判断もできると思います。
あなたのお金の心配を解消して、マネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。このインターネットの一括見積もりサイトの利用は、大変便利です。口コミや価格の明確化が出来るように見えます。
しかし、あなたが望んでいるサービスを安く受けられるのか、その点が気がかり・疑問であり問題もありそうです。
例えば、全ての加盟している業者が一括見積もりサイトの利用を知っているので、お互いに牽制しあって、逆に安くならないこともあるかもしれません。
あるいは、契約を取るために思い切った価格で勝負して、外注に丸投げする業者もあるかもしれません。追加料金が発生するかもしれません。
今日のテーマは一括見積りサイトです。下町FPメルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理したお金のお得情報をお届け発信をしています。
FPブログ解説 例えば不動産の一括査定の流れは
一括査定サイトは現在色々あります。一括見積サイト、一括保険パンフ請求サイト、いろいろですね。いったいこのサイト運営はどうなっているのでしょうか? 。
契約が取れたとすれば、そこにお金が落ちます。運営サイトには落ちませんね。どうやって収益を得ているのでしょうか?
このサイトの運営自体は、見積もり案件の申し込みが入った段階での業者からの手数料で成り立っているのです。
つまり、雑誌で言えば広告の掲載料や広告作成料があり、見積もり案件が発生するたびに課金が発生する仕組みが多いのです。
よって運営サイト側は、見積り案件獲得を一件でも多く発生することでビジネスになっています。
では、不動産一括査定サイトで考えてみましょう。自宅を売りたいとして自宅データを打ち込み、5社、8社、12社などの一括査定を依頼します。
すると全国にある不動産会社が見積をしてくれます。大手もありますし、中小もあるでしょう。家屋や土地など不動産見積を簡単な入力で複数の会社に依頼することができてとても便利です。机上査定と言います。
土地の査定部分は、地価をもとに近隣の売買データより査定をします。
査定価格は近隣取引を基準として、実際の土地の方位、地型、接道、建蔽率・容積率、権利関係、地域指定であるとか、最寄り駅からの導線や時間などから加点・減点をして積算をします。
・都道府県入力
・物件種別入力
・査定の申し込み
・必須項目の入力
・不動産会社の選択
・一括査定の依頼
・査定結果の連絡
↓
・不動産媒介契約の締結
このようなな流れで、スタートし、不動産会社は法務局での投機データや各社独自の査定方法で査定書が作成されて送られてくるのです。
こんな簡単な方法で自分の土地の評価を比較することができるのです。
住宅が付いていると、さらに複雑です。外観・内装・使用感・建設会社・間取り・・・と実際に査定するのがベストですが、机上査定という広さや間取り程度で査定もできます。
ここで出た査定は、売買の妥当価格と考える方も多いのですが、契約取りたい”かさ上げ”をしているケースもあります。
提案としては査定価格をベースに売り出し価格を提案してきます。例えば、プレミアム価格・妥当価格・スピード売却価格などです。この査定と先程の引っ越しの査定とは性格が相当違うことに気づかれましたか?
サイト運営の会社の仕組みは、ほとんど同じです。見積もりが入れば手数料が入ります。広告掲載やサイト作成も行って不動産各社をバックアップ?しています。
クルマの一括査定のケースで考えてみよう
コマーシャルにもたくさん出てくる一括査定サイトとして、車の売却があります。
車を売却する方法としては、新車を買って「ディーラーに下取りしてもらう」「買取業者による買取」「ネットオークションなどを利用した個人売買」の3つの方法があります。
下取はギリギリまで乗ってられる、一気通貫の手軽さがありますが、どうしても買取価格が安くなることが多いのです。
一方オークションなどの個人売買は買取価格が高くなる傾向が高いものの手続きやリスクも高くなります。登録手続きも煩雑であり、詳しくない方では手間や安全性に課題を残します。
すると買取業者による買取がもっとも進めやすい方法になります。
店舗を構えた買取業者に査定をしてもらい、買い取ってもらう方法もあります。
これはオークションや地域ならではの価格などを車の状態や走行キロ数を加味して、オークションでさばき、利益が出る価格で提示してきます。
車を買取してもらう場合、新車の下取りという方法もありますが、価格の適正は判定できません。『まぁ~こんなものかな』的に依頼してしまっていませんか?
売りと買いを上手く繋げないと大変ですが、ちょっと知らぬ間に大きな損をしているかもしれませんよ。
愛車をより高く買い取ってもらうためには、本来であれば自分で買取業者を検索したり訪問して、査定を依頼するしかありません。
一つずつしっかりと見極めしないと思わぬ遺失利益が発生しているかもしれません。
買取業者に行けば、愛車の状態を確認して外観や内装もチェックの上、市場でのデータにより買い取れる価格を提示されます。店に行くことと同時に非常に手間がかかります。
一括査定サービスでは、こうした面倒な手間を省いて、負担を軽減して価格を提示してくれるメリットがあります。
サービスサイトの申し込みフォームから車とお客様情報を入力して送信して価格を提示、出張査定で確定して終了です。
一括査定サービスのもう一つのメリットとして「買取業者同士を競わせる」というメリットがあります。つまり、買取業者間の競争原理を利用することです。
買取業者は商品の仕入れを回して収益を得ています。タマ数も大事なのです。他店に負けない高額な査定を売り物にするのはその為です。
このように、手間をかけずに複数の買取業者から相見積もりを取り、互いに競い合わせることが一括査定サイトの最大のメリットといえるでしょうが、同じように見える一括査定ですが、勘違いしてはいけないケースもあります。
勘違いしてはいけない不動産の一括査定価格
それでは、先程の質問の答えの部分です。
一見便利でお得な一括見積もりサイトです。
やり方もサイトにアクセスして情報入力。訪問最終査定で契約成立となります。実際に業者がを見て見積もりの最終確認をして契約完了です。
しかし、この引っ越し・クルマ・不動産は似ているようで違う部分があります。引っ越しや車や不動産の査定価格は、オンラインでデータと情報から見積もり、実際に確認して価格を決定したりします。
引っ越しと車のその最終査定価格は、買取りまたは実行価格となり契約になります。ところが不動産の査定価格はどうでしょうか?
机上査定もあり正確性に欠けますし、訪問査定だとしてもその価格で買い取ってくれるわけではないのです。
この査定価格は、他の業種より一歩先んじて仲介の媒介契約を締結するだけの価格です。実際、その価格で買い取ってくれと言っても査定の適正価格やスピード売却査定価格でも買取には応じてくれないでしょう。
データに基づいたとはいえ、不動産は売り出し価格を決定して、その価格で売り出す媒介契約を締結するだけの査定価格です。
実際の売却価格との差異はやってみないと分かりませんし、より低くなるケースも多く発生しそうです。
他の業者より高い価格で査定が出たとしたも喜んでいてはいけません。その根拠が正しければ、他の業者でも適用できるものですし、そうでなければ希望的な価格だと言えるでしょう。
これは僕の相談者の方にもよく言っています。
老後の資産形成に対して、自宅売却を解決手段の提案にすることもあったり、相続を考えて一括査定を提案することもあるのですが、多くの相談者が『高い査定=ベスト査定』と勘違いしてしまうのです。
つまり、不動産は買取でない一括査定であり、他は実際の支払いに近い一括査定だという事です。
この辺を勘違いしてしまい査定価格で一喜一憂したり、その高い業者に媒介を依頼しても、結果は変わらないかもしれません。査定保障なんてありませんからね。
不動産の一括査定サイトは、情報を得る程度とお考えいただき、実際に売りに出して価格は反応で決まってゆく、プライスダウンは当たり前、値引き交渉も入ることを知ったうえで、査定と媒介業者選びに活用すると考えたほうがよさそうです。
今日は一括査定のからくりと勘違いしやすい不動産査定価格についてでした。皆さんも人生の中で、何回か売却を一括査定を利用することがあると思います。
この辺を理解してうまく活用しましょう。
☞今日のポイント
・一括査定サイトは、活用法次第ではコスト削減やより有利な査定につながるメリットがある。
・サイト自体は、案件獲得できることによる成果・広告主収入で成り立っており、紹介がビジネスモデル。
・不動産査定は、買取でもなく一般的な査定であり、高値査定が高額成約につながるわけではない。
・同じ一括査定でも、不動産は媒介契約獲得の査定だと理解して、高値査定=契約と考えない事。
★このFPブログ講座を書いてる人★
独立系非販売の数少ないファイナンシャルプランナーとして活動中
40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
経験ノウハウによる老後資金や資産形成へ向けた家計改善、iDeCoやNISA運用による資産形成、バランスの取れた米国国債債券投資を組み合わせてのアセットプラン作成、ライフプランからのアドバイスやリタイアメント向け相談やコンサルタントを行っている。
東京浅草の下町FPとして、ブログ講座やメルマガが好評で読者・会員も多数。
この講座をベースとして注目のFP監修本『最新版 お金の教科書』も発刊され、資産形成ノウハウを公開している。
保険や金融商品を販売しない顧客中心のコンサルで、様々なサービスを提供中。
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人生の3大資金といわれる『教育資金』『住宅資金』『老後資金』などの資産形成やFIREと言われる早期リタイアの為の資産形成などの運用対策や貯蓄対策を中心にして活動しています。
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