【じぶん年金作り】30年振り利率3%の長期金利、債券金利ピークはまだ先?、財務省国債想定金利も3.8%予算化へ【FP事務所トータルサポート】
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FPブログ解説 27年度国債利払い想定金利3.8%は金利上昇シグナルなのか
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インフレの固定化で長期金利が30年ぶりの3.0%タッチ、来年度の財務省利払い想定金利が3.8%に、これは通過点に過ぎない可能性なのかと「じぶん年金への活用法」を解説します。

・国債などの長期債券金利が3%台の今の状況は投資チャンスなのかがわかる。
・インフレには債券は弱いが、3%越えから投資妙味が出るものの、「本格債券投資」は今ではないとされる理由が理解できる。
・財務省が制年度概算予算で利払い費用算出に利率3.8%を織り込んだというニュースの背景がわかります。
財務省が2027年度予算の概算要求で、国債利払い費の算出に使う長期国債の想定金利を3.8%とする方向で調整していることが分かった。
最近の国債長期金利の急上昇を考えると26年度予算の想定金利3.0%よりも大幅に引き上げる見通しです。

つまり、償却借り換えをする部分と新規発行の概算予算の計算上の利率を3.8%としたことで、金利の先高観が政府サイドでも見ている証です。
過去の年度試算では、まず2020年度の積算金利は1.1%で、その後の据え置き試算も1.1%でした。2023年度資料でも2023年度の積算金利は1.1%でした。
2024年度資料では2024年度が1.9%、令和8年度の前提として使われた2025年度は2.0%、2026年度は3.0%ですから想定金利が3.8%はまだまだインフレが拡大するという事なのでしょうか?。
そんな中、9月1日の国内債券市場の長期金利が10年物で3%を突破しました。実に1996年9月以来の30年ぶりの高い利率です。
背景にはインフレ抑制の日銀利上げが複数回実施されるとの観測で債券が売られた結果と日本政府の財政政策に対する大きな不安もあるようです。
これらの利払い予算は元本の返済と利払い費に充てる目的であり、借り換えや新規需要の金利先高感とも言えますが、じぶん年金づくりで国債を自身のポートフォリオに組み込むタイミングを見る尺度にもなりそうです。
来年度の利払い予算は17%増加の36.6兆円に膨らんだ
ニュースによれば2026年8月21日、財務省が2027年度予算の概算要求の中で国債費の要求額を過去最大の約36.6兆円とする調整をしているという報道がされました。
また先程述べた通り、この9月1日に30年ぶりの長期金利が3.0%にもタッチしました。誤解しないでほしいのは、この足元の金利動向を前提に、一定のゆとりをもった金利設定をしているのが財務省の国債費予算ですから、いきなり来年の金利が3.8%に向かうのではないことです。
この前提となる算出根拠として、市場の実勢金利に1.1%を加味して算定するというものがあるのですが、既に想定以上の3%となっているのには少し注意が必要です。
1.1%という上乗せ幅とは、過去に金利が急騰した局面で必要となった余裕分を元に算出しているとされています。足らなければ補正を組むという事で対応します。
利払い費は想定金利という考え方で予算化され、今回の算定に使っている想定金利は3.8%となり、実に2026年度予算の3.0%から0.8ポイントの引き上げになります。
金額としては、36.6兆円の利払い費であり、これまで過去最大だった2026年度当初予算の31兆2758億円を約5.3兆円も上回ります。食品消費税減税に匹敵する利払い増加です。
前年度からの伸び率は約17%で、これは過去20年間で最大となる見通しです。
この数字だけをみると、財政予算策定上の技術的な算出値に見えるかもしれません。しかし、この36.6兆円という数字は、日本経済がここ30年で経験したことのない構造変化を可視化したものです。
長らく国債増発で日銀が買い手にもなり買い支えてきた「金利を抑えた金利のない世界」の予算が、「金利のある世界」に対応するための対応に迫られているということです。
これを投資家目線で見ると、財務省のこの予算数字は今すぐの市場金利そのものというより、国がどの水準まで金利上昇を予算上かなり意識し始めたかを見る材料です。
たとえば積算金利が1.9%から2.0%、さらに3.0%へ上がったのは、借換えや新発債のコスト上昇を財務省が無視できなくなったことを示します。
この3%近い金利のついた債券を私たちの「じぶん年金」づくりや資産運用・資産防衛にどう活用すればよいのでしょうか。
財務省3.8%の想定金利は、市場金利とは少し違う目的で構成されるが
財務省が利払い予算で想定しているのは、その年度に必要な現実的支払額を、一定の積算金利と国債発行計画で見積もっていることです。
財務省は、国債費を一般会計ではなく国債整理基金特別会計でまとめて経理としています。
ここには、公債の利払い、償還、借換えに必要なお金が集められ、令和8年度予算でも一般会計からの繰入れは31兆2,749億円で、目的は公債等の償還や利払い等に充てるためとされています。
その計算は、ざっくり言うと次の流れです。
すでに発行済みの国債については、発行時に決まった利率と満期日から、今年いくら利子を払うかを積み上げ、次に今年新しく出す国債や借換債についてどのくらい発行するかを見込み、その調達金利を積算金利で置いて利払いを見積もります。
そして最後に、償還期日が来る分や借換えに必要な資金も合わせて、年度全体の国債費を作ります。この作業が注目されるのは、市場金利の上昇が続き、財務省が単年度予算でも安全側に見積もる必要が強まったからです。
財務省の後年度試算では、令和8年度時点でさえ令和9年度の10年国債金利は市場織り込みを加味する試算で3.2%、据え置き試算で3.0%としていました。
つまり、3.8%という最新の想定金利は、その後の市場環境を受けて、概算要求の段階でさらに上方修正された水準だと考えるのが自然です。
財務省はもともと、当初予算は積算金利で安定的に組み、将来の金利リスクは別建ての試算で示すやり方を取っています。
ですから、3.8%になったからといって、いきなりその年の国債全体の平均利払いが3.8%になるという意味ではありません。むしろ、新発債や借換債の調達条件をかなり高めに見始めたというサインです。
「上がり続ける利率」本格的な日本国債(JGB)の購入機会が到来なのか
この債券の金利の変化を投資家としてどう受け止め、じぶん年金に活用したらよいのでしょうか。
投資判断としては、この3.8%の想定金利は国が金利上昇を一時的ではなく予算上も無視しにくい流れと見始めたという意味合いが強いです。
しかし既発債の比率も多く、依然として低利の固定債も多く残り、実際の利払い負担は時間差でじわじわ増える形となるでしょう。
したがって、見るべきなのは単に3.8%という数字そのものよりも、高い市場金利が来年度以降も続くかポイントです。
想定金利3.8%の時代到来、私たちは個人向け国債や利付10年債の買い場をどう考えるたらよいのでしょうか。
いまの材料だけ考えると、急いで国債を全力で買うというよりは分けて入る考え方が安全策でしょう。
財務省の令和8年度後年度試算では、2026年度の予算積算金利は3.0%、翌2027年度は試算1では3.2%でした。
さらに、2027年度の想定金利の3.8%は、概算要求段階で安全側に引き上げた想定として読むのが自然な想定安全金利です。つまり、国も金利上昇の長期化は警戒しているもののその次がありそうだとも言える状況です。
2026年8月までの国債金利(JGB)の発行利率を推移表で見ても、以下の推移表のように毎月更新が続いていますからピークと考えるのは時期尚早でしょう。
(弊所 FP事務所トータルサポート作成)

購入を待つ判断が正解となりやすいのは、市場金利がまだ上に行くと見える場合です。
財務省の試算では、金利高が継続してその中で借換えが進むほど高金利の影響が後から効いてくることを想定しています。
金利高局面が定着するなら、新発債や既発債の利率条件は、さらに良くなる余地があるので買わない、一度に買わず待つ考え方には一定の根拠があります。
財務省の想定金利をこれをそのまま鵜呑みにはできませんが、少なくとも上方向リスクを無視していないとは言えます。
買うという判断が正解となりやすいのは、既にトップに近い高い利回りだと感じており、逆に金利の取り逃しを避けたい場合です。
投資判断では3.0%台前半なら一部を、3.0%台中~後半ならやや前向きに投資という見方は納得しやすいでしょう。また機関投資家の動向に合わせた同調した動きも有効になるでしょう。
国債10年債投資をするなら、個人向けか利付債かの基本理解が分かれ目に
金利がピーク近くで固定したいなら利付10年債、ピークが続くか読めず安全に乗りたいなら個人向け国債10年変動が有効です。
ただし金利高局面継続の場合、途中売却しないといった戦略が個人投資家の基本です。
もちろんピークで今後利下げ局面になれば、高い発行利率の債券は売却でも利益がでるという選択肢もありますが、機関投資家でも失敗する債券投資に大きく期待しない事です。
ピークをほぼ取れたと判断できるならば、利付10年債のほうが有利になりやすい
それは高い表面利率を10年間固定できるからです。
いっぽう個人向け国債10年変動は、半年ごとに適用利率が見直されるので、その後に金利が下がれば受取利子も下がり逆に不利ですし、元々適用利率も10年債×66%の低い利率だからです。
10年変動は利率設定が不利の代わりに半年ごとに利率が見直されるので、上昇の取りこぼしが小さくなります。解約時の2回分の利金分がペナルティになりますが、1年後から中途換金できるのも強みです。
この利付10年債と個人向け10年変動債の関係を整理すると、個人向け国債10年変動は半年ごとに適用利率が見直される商品で、その利率は、10年物の長期基準金利に0.66を掛けた水準です
したがって、もし個人向けの変動10年国債の適用利率を3.0%にしたいなら、基準金利 × 0.66 = 3.0%になる必要があり、逆算すると基準金利は約4.55%ですから利付10年国債の長期保有戦略のほうが有利になりそうです。
整理をすると計算式は、個人向け国債10年変動の適用利率が3.0%にするには、適用利率が基準金利の0.66倍で決まるため、3.0% ÷ 0.66 = 利付10年債利率が約4.55%の時です。
まとめ 高金利到来時代突入での国債運用戦略はこれだ
国債は「増やす」より「整える」ための資産だと考えたい
資産運用というと、どうしても株式や投資信託のように「値上がりを狙うもの」に目が向きがちですが、実際の運用では、資産を増やすことと同じくらい、資産全体の形を整えることが大切です。
その役割を静かに担ってくれるのが国債です。国債は派手さこそありませんが、ポートフォリオの中に入れることで、全体の値動きをやわらげる働きがあります。
株式市場が大きく揺れたときでも、国債を持っていることで資産全体のブレを抑えやすくなります。いわば、攻める資産の横で、足元を安定させる存在です。
半年ごとのインカムゲインも魅力です。活用法としては、守りの資産として持つことです。
株式に大きく偏りすぎると、市場環境によって資産の増減が大きくなります。そこに国債を加えることで、景気後退や株安の局面でも、心理的な余裕を持ちやすくなるでしょう。
もっともポピュラーで有効な戦略は、満期まで持つ前提で考えることです。国債は、途中で売らずに満期まで保有するなら、受け取る利息と償還までの見通しが立てやすい資産です。
将来使う時期がある程度決まっているお金、たとえば教育資金や住宅資金、あるいは生活防衛資金の一部と相性が良いでしょう。
また、運用の組み方としてはラダー戦略もよく使われます。
満期の異なる国債を分散して持つ方法で、資金を一度に固定せず、少しずつ回収できるのが特徴です。金利が上がっても下がっても極端に不利になりにくく、運用の安定感を高めやすい考え方です。
この方法ならばある程度の高めの金利を享受できるでしょう。
ただし金利が上がれば、すでに持っている債券の価格は下がるのが通常です。途中売却の可能性がある場合、このことを押さえておく必要があります。
つまり国債は、短期の値上がり益を狙う道具というより、時間を味方につける道具だと考えるほうがしっくりくるのです。
資産運用では、攻めるだけでは長続きしません。増やすための資産と、守るための資産。その両方があって、はじめて運用は安定します。
国債はその「守る側」の中心に置きやすい存在です。目立たなくても、ポートフォリオの土台を支える。そんな役割を意識すると、国債の価値はぐっと見えやすくなります。
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40代でも間に合う5,000万円資産形成を提唱しておりメディア記事も多数寄稿
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